【超丁寧説明】タイヤの空気圧で「温間」「冷間」はどういう意味?

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タイヤの空気圧で「温間」「冷間」はどういう意味?

皆さんはこんなことを聞いたことがありませんか?

タイヤの空気圧を点検する際は、冷間れいかんで測定するべきで、温間おんかんでは不正確だからダメ

この場合の冷間・温間とは下記のような意味です。

  • 冷間:タイヤが冷えた状態
  • 温間:タイヤが熱を持った状態

実際、タイヤは冷間の時に測定しないと正確な空気圧を測れません。ですから、タイヤが指定空気圧になっているかどうかをエアゲージで測定するのは、しばらく走らずにタイヤ内部が周囲の環境となじんだ状態で測定しなければなりません。

具体的には、家の駐車場を出発して、近所のガソリンスタンドで空気圧のチェックをしてもらい、運転席のドアの裏側に貼ってある指定空気圧に調整してもらった場合、これはとりあえず「冷間」の測定と呼べます。

厳密にいえば、家からガソリンスタンドまで走行して多少タイヤが熱を持っているかもしれませんが、この程度なら、あまり神経質になることはないと思います。

一方で、高速道路を2時間ほど走ってきて、一般道に降りてから最寄りのガソリンスタンドで空気圧の調整をした場合、たとえそこで指定空気圧通りにしてもらっても、その際の測定は「温間」の測定になります。

タイヤが相当熱を持った状態で測定しているので、空気は膨張し、少ない空気で指定空気圧に達してしまいます。

その証拠に、そのまま家に帰って、一晩たってから翌朝空気圧を測定すると、指定空気圧より20kPaとか30kPaくらい低めの数値になっているはずです。

指定空気圧どおりに調整する実際的な方法は?

では、運転席ドアの裏側に記載されている指定空気圧どおりの数値にするにはどうすればいいのでしょう?

空気圧を測定するエアゲージは1,000円前後でも手に入りますが、もしもこれを持っていない場合は、前の項目でお話ししたように、家の近所のガソリンスタンド等で点検・調整してもらえばいいと思います。

どこかへ出かけた帰りにガソリンスタンド等で空気圧の点検・調整をしてもらう場合は、指定空気圧の1割増し程度高めにしてもらうと、その後タイヤが冷えた時にちょうど指定空気圧程度に収まると思います。もしも指定空気圧が250kPa(2.5kgf/㎠)であるなら、275kPa(2.75kgf/㎠)くらいにしてもらう、ということですね。

次に、エアゲージをお持ちの方の場合は、ガソリンスタンド等では指定空気圧の1割から2割増しくらいに調整してもらい、家に帰ってからタイヤを冷やし、周囲の環境となじんだ頃にエアゲージで測定します。そこで、余分に入っている空気をエアゲージから逃がして、指定空気圧ジャストにします。※エアゲージは、空気を入れることはできませんが、空気を逃がすことはできます

走行することで上昇する空気圧は無視していい

たとえば、指定空気圧が250kPa(2.5kgf/㎠)で、冷間にその数値通りに点検・調整していた場合であっても、その車でドライブに出かければ、夏であっても冬であってもタイヤは温まりますから、当然、タイヤの空気圧は指定空気圧より高くなります。

けれども、そこで高くなる空気圧の数値は問題にはなりません。いくら高くなるといっても、250が400になったり500になったりしません。せいぜい、290とか300程度に上昇するだけです。

そもそも乗用車用のタイヤの最大許容空気圧は350kPaと言われています。ですから、走行することで空気圧が上昇しても、乗り心地は多少固くなるかもしれませんが、タイヤにダメージが発生するような心配はありません。

そうやって1日ドライブして家に帰り、次の日の朝空気圧を測定すれば、ほぼ指定空気圧の数値に戻っています。

もちろん、理想を言えば、どんなに走行しても常に指定空気圧どおりであることがベストなのですが、もしもそれを望むのであれば、空気ではなく窒素チッソガスを充填してください。

窒素ガスでも多少の圧力変化はありますが、それでも、空気に比べるとかなり安定していて快適です。ただし、4本で4,000円~5,000円かかりますが。

夏と冬で空気圧は変化する

タイヤの空気圧は温度によって左右されます。夏は高めになり、冬は低めになります。気温が上がれば空気圧も高くなり、気温が下がれば空気圧は低くなります。

ですから、タイヤの空気圧は1か月に1度くらいの頻度で点検・調整するのがベストです。※お望みなら毎日でもいいですが・・・

夏用タイヤでも冬用タイヤでも同じ数値

運転席ドアの裏に貼ってある指定空気圧の数値は、夏用タイヤでも冬用タイヤでも同様に適用される数値です。

スタッドレスだから空気圧を変える、という必要はありません。

ただし、夏用であれ冬用であれ、純正のサイズのタイヤでなく、たとえばインチアップして別サイズのタイヤを履く場合は、タイヤを購入した店舗に適正な空気圧を相談してください。空気圧別荷重能力対応表に基づいて適正な空気圧を教えてくれます。

タイヤ・空気圧・インチアップ

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