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フラットヘッドエンジン(サイドバルブエンジン)とは:構造
フラットヘッドエンジン(サイドバルブエンジン)とは、シリンダーの往復運動で出力を得るレシプロエンジンのうち、4サイクルエンジンの一形式です。SVエンジンまたは側弁式エンジンとも呼ばれています。
吸排気バルブがピストンの上にはなくて、シリンダーの横にあり、シリンダー・吸気バルブ・排気バルブが揃って上向きに配置されています。
吸排気バルブの駆動は、クランクシャフト近くに配置されたカムシャフトで直接的に行われます。
エンジンの形式としては、OHV、SOHC、DOHCなどよりさらに前の時代のもので、ガソリンエンジンの黎明期から存在する、正真正銘年代物のエンジンです。
メリット
- シンプルな構造のため、エンジンをコンパクトにでき、耐久性がある
- 動弁系の可動部品が少ないので静粛性が高く、高級車にも使用できる
- シリンダーヘッドには点火プラグしかなく、修理や調整が簡単
- 品質の悪い燃料でも平気で燃焼でき、丈夫なので、産業用や軍事用にも使用できる
デメリット
燃焼室が横長になるため、高い圧縮比を得られない
熱効率が悪く、燃焼カスが蓄積しやすい構造のために、定期的な清掃を怠ると異常燃焼を起こす
後のOHCやSOHCなどに比べて超絶的に燃費性能が悪い※文字通りガソリンを振りまいて走るようなエンジン
ハーレーのバイクやフォードの自動車
フラットヘッドエンジン(サイドバルブエンジン)は、シンプルで、堅牢で、耐久性があることから、軍用や産業用に重宝されました。
一般向けの車やバイクにも採用され、ハーレーのバイクやフォードの自動車など、多くの名車を生み出しています。
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