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新品タイヤの空気圧は高めがいい?空気が抜けるから?
しばしば次のようなことが言われるのですが、皆さんも一度は耳にしたことがあるのでは?
「新品タイヤは成長する。つまり、ゴムが伸びるので、すぐに空気圧は低下する。だから、タイヤ交換後は指定空気圧より高めに調整しておいた方がいい」
これは間違っていないと思う反面、ちょっと違うのでは、と私などは思います。
なぜなら、タイヤの空気圧は、新品タイヤでも中古タイヤでも、月に約5%~10%が「自然減」するからです。
数値にすると10kPa(0.1kgf/㎠)~20kPa(0.2kgf/㎠)くらい減っていきます。
これは、パンクだとかエアバルブの劣化だとかタイヤとホイールの接触面の不具合など、何らかのトラブルがあった場合の話ではなく、そうしたトラブルが全くない場合でも、タイヤの空気圧は自然に減っていくというものです。
タイヤのゴムの分子のあいだから空気の分子が漏れるから、ということのようです。
したがって、わたしたちがよく耳にする上記のような言葉は、結局次のような意味なのだと私は解釈しています。
「いつもマメにタイヤの空気圧をチェックするのであれば指定空気圧通りでOK。しかし、どうせ2ヶ月とか3ヶ月に1度くらいしか空気圧のチェックなどしないだろうから、それなら、それを見越して、指定空気圧よりちょっと高めに設定しておいた方がいいよ。そうすれば1か月に10%くらい空気圧が減っても、当面は何とかなるはずだから」
実際、セルフのガソリンスタンドが増えているので、以前のように給油のたびに空気圧チェックをしてもらう機会が減っています。
そういう意味では、たまにしかやらない空気圧チェックの際は、指定空気圧よりちょっと高めに設定しておけば「持ちがいい」のは確かだと思います。
だから、タイヤ交換後の新品タイヤに限って、特別に空気圧を高めにしておくというのは、ちょっと話が違うと思います。
実践的には、どのタイヤでも空気圧は高めがちょうどいいと思います。
「新品タイヤが成長する」はある程度は確かかも
タイヤメーカーのホームページには、タイヤの空気圧が「自然減」するとは書いてありますが、新品タイヤが特に減少幅が大きい、とは書いてありません。
これは、メーカーなのでそんなことは書けない、ということもあるかもしれません。
わたしもこれまで何度も新品タイヤに交換した経験はありますが、特に新品タイヤだから空気圧が減少しやすいと感じたことはなかったと思います。
とはいえ、わずかではあるけれど、中古タイヤより新品タイヤの方が空気圧が減少しやすい、ということはありそうなことだとも感じています。
工場を出荷したばかりのタイヤには、まだ一度も空気が充填されていません。そこへ高い圧で空気が詰め込まれます。
すると、しばらく走行しているうちに、ゴムの部分がちょっと伸びて、その結果として空気圧が低下するということも、なんとなくありそうなことに思えてきます。
心配になって空気圧をチェックしてみたら、やっぱり10%くらい空気圧が低下していた。ほら、やっぱり「新品タイヤは成長する=ゴムが伸びる」というのは正しいんだ、ということになって・・・。
でも、ちょっと待って。
しつこいようですが、別に新品タイヤでなくても、1か月くらいたてば10%はごく普通に空気圧は低下します。新品タイヤだから、ということではないはずです。
結局、このへんのところは、一定の数でデータをとらないとはっきりしない部分だと思います。
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ご覧いただきありがとうございました。