【記事丸わかり】
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個人でも軽自動車の廃車手続きできます
まず、自分で軽自動車の廃車手続きする場合の費用をおおざっぱに見積もると下記のとおりになります。
・事務手数料:500円以内
(※)陸運局での書類費用。
・引き取り・解体費用:0円~25000円
(※)業者によってかなり異なります。また自分で車を持ち込む場合、レッカーや積載車を使う場合などでも異なります。
というわけで、皆さんこんにちは。
Mr.乱視(みすたー・らんし)です。
今回もよろしくお願いいたします。
さっそく本題に入ります。
そもそも車を「廃車」にするというのは、厳密にいうと「登録を抹消する」という意味になります。
このページでは、廃車専門の業者に依頼するのではなく、自分でこの「抹消手続」をする手順を解説していきます。
できるだけわかりやすくご説明しますので、どうぞお付き合いください。
事情によって異なる「廃車」の種類
廃車手続きは主に2種類に分けられます。
「永久抹消登録」と「一時抹消登録」との2つです。
永久抹消登録
自分が乗れないだけでなく、他の誰も乗れないようにする手続きが「永久抹消登録」です。
「解体返納」とも言われていて、これは車体を解体してナンバープレートを返納する、という意味ですね。
こっちの方がわかりやすいかもしれません。
永久抹消登録(解体返納)には、10数年乗り続けたので、もうお疲れさん、というケースもあれば、全損事故でやむを得ず廃車にせざるを得ない場合もあるでしょう。
ようするに、車を解体処分してしまう場合の事務手続きです。
一時抹消登録
車を解体処分するのではなく、手元に置いておくけれども、一時的に登録から外しておくことを「一時抹消登録」といいます。
登録を外しておけば、その期間、軽自動車税を支払う必要がなくなります。
(※)軽自動車税はストップできますが、自動車重量税は、車を解体するのではありませんから、戻りはありません。
(※)なお軽自動車税は1年分を全額前払いしてあり、期間の途中で一時抹消の手続きをすれば、それ以後の軽自動車税は本来なら戻ってくるはずですが、税額が比較的少額ということもあり、戻り(還付)はありません。普通車の場合は自動車税の還付はありますが。
さて、一時抹消登録の手続きが必要になるのは、たとえば、海外に長期出張を命ぜられた場合、病気やけがで長期間の入院をする場合などがあります。
そのほかに考えられるのが、車が盗難にあった場合です。
盗まれて車が手元にないのですから、まず一時抹消しておき、軽自動車税にストップをかけます(盗難で車が手元にないので「理由書」を添付する必要があります)。
やがて車が戻ってきたら、再度登録することになります。
このページでは軽自動車の「永久抹消登録(解体返納)」の具体的な手続きの仕方を解説していきます。
軽自動車の「一時抹消登録」についてはこちらをご覧ください。
「永久抹消登録(解体返納)」の手順を解説
以下の解説は手続き全体のイメージを頭に入れるつもりで読み進めていただきたいと思います。
話が枝葉に分かれることもありますが、最後に全体の「まとめ」をしていますから、安心して読み進めてください。
事前に準備するもの
まず、事前に用意する書類があります。
・車検証
・自動車リサイクル券
・個人番号カード(マイナンバーカード)or 個人番号通知カード・運転免許証
・認印
リサイクル券は車検証入れなどに入っているのが普通ですが、もしも見当たらない、紛失したという場合。その場合は、リサイクル券そのものは再発行できませんが、その代用となる書類を入手することができます。
これらは自動車重量税の還付手続きに必要となる書類です。車検の残りが1か月以上ある場合に行う手続きで、車検残が1か月に満たない場合は重量税の戻りはないのでこれらの書類は不要です。
車検証には「所有者」と「使用者」の欄がありますが、この「所有者」の認印が必要です。「所有者」と「使用者」が同一の場合は問題ありませんが、注意が必要です。また「所有者」が法人の場合、その法人の代表者印が必要になります。
引き取り業者に車を渡す
・・・ということで、ともかく、まず最初に上に書いた書類を用意してください。
話は次に進みます。
ここに1台の使い古した車か事故で全損となった軽自動車があります。
この車を永久抹消(解体返納)するには、まずこの車を廃車引き取り業者あるいは廃車解体業者などに引き取ってもらう必要があります。
車がまだ動く場合はその車に乗って業者に「持ち込み」をすればその分料金が安くなります。
完全に動かない場合はレッカーか積載車で引き取ってもらいます。
料金は0円~25000円くらいでしょう。
廃車を引き取る業者には、引き取ってから自社においてリサイクル部品の回収・解体処理まで一体で行う業者もあります。こうした業者はほぼ無料で引き取ってくれるでしょう。しかし、もっぱらリサイクル回収が専門で、残りは解体業者に回すところでは、解体業者(外注)に回す分だけコストがかかるので、そのコストを回収するためにあなたに費用を請求します。こうした事情から業者によって引き取り価格が異なるのです。
業者に引き渡す際、
を外します。
この2枚のナンバープレートを、後日、軽自動車検査協会で手続きする際に窓口で返納します。
ナンバーの取り外しは、頼めば業者さんがやってくれます。
ドライバーがあれば自分でも外せます。
軽自動車の場合、普通車のように金属の封印はないので、ドライバーで簡単に外せます。
また、業者さんに車を引き渡す際、もう一つ大事なことがあります。
それは、
を業者さんに渡すことです。
上の画像のものが自動車リサイクル券です。
この一枚の書類を業者さんに渡せば、業者さんの方で必要事項を書き込んで丸で囲んだ部分、
【B券】使用済自動車引取証明書
をあなたに返してくれます。
【A券】の部分を業者さんが受け取って、【B券】【C券】【D券】の部分を戻してくれると思います。
そして、この【B券】使用済自動車引取証明書は、このあと軽自動車検査協会で永久抹消(解体返納)手続きをする際に必ず必要になります。
(※)丸で囲んだ中にさらに小さな丸(四角?)で囲んだ部分、「リサイクル券番号(移動報告番号)」が軽自動車検査協会の手続きで必要になります。
引き取り業者からの連絡を待つ
業者さんからリサイクル券の【B券】を受け取ったら、その日はそれでおしまいです。
まだ軽自動車検査協会での手続きはできません。
永久抹消(解体返納)の手続きは、軽自動車検査協会が車を解体処分したことを確認することで、初めて行うことができます。
引き取り業者に車を渡したこの時点では、まだ車は解体されていません。
あなたは引き取り業者さんから、
の連絡が来るのを待ってください。
通常、電話かメールで連絡が来ます。
連絡が来たら「〇年〇月〇日解体終了」とメモしておいてください。
業者さんの混み具合によりますが、数日後か、遅くとも1週間以内に連絡が来るはずです。
つまり、永久抹消(解体返納)の手続きは1日で終わらないということです。
業者さんに車を引き取ってもらってから、数日経過した後でないと、いざ軽自動車検査協会での最終的な事務手続きに進めないのです!
いざ軽自動車検査協会で最後の手続き
引き取り業者から解体終了の連絡が来たら、いよいよ軽自動車検査協会に乗り込んで〆の手続きに入ります。
あなたの地域を管轄する軽自動車検査協会はこちらで検索してください。
ここで軽自動車検査協会に持ち込むものをもう一度チェックしておきましょう。
・車検証
・個人番号カード(マイナンバーカード)or 個人番号通知カード・運転免許証
(※)1か月以上車検の残りがある場合
・自動車リサイクル券の【B券】使用済自動車引取証明書
・メモ書きした「解体報告記録日」
・ナンバープレート前後2枚
・認印
なお、これは全国共通のようですが、軽自動車検査協会の営業は平日のみです。
受付時間は午前8:45~11:45、午後13:00~16:00です。
月末は混雑していることが多いです。
手続きにかかる時間は、最速で1時間から1時間半、混雑時には2時間から3時間といったところでしょうか。
いずれにしても「半日仕事」と覚悟しておいてください。
行き帰りの時間を含めると「1日仕事」になるケースもあるかもしれません。
軽自動車検査協会内での手続きの流れ
一度軽自動車検査協会に行った経験のある方はご存知でしょうが、いくつもある窓口には① ② ③ ④ ⑤ ・ ・ ・というように番号板が掲げてあります。
手続きをする人はその番号を順にたどっていけば無事最後までたどり着けるようになっています。
書類への記入の仕方がわからなかったり、その他不明なことがあったら、その都度窓口の人に相談できますし、また記入用のデスクにも各種書類の記入例などがちゃんと揃っています。
以下の説明は軽自動車検査協会によって多少順番が異なるかもしれません。全体のイメージを描く・・・というとらえ方をしていただければ、と思います。
最後にもう一度手続き全体のまとめをしますので、安心して読み進めてください。
まずは必要書類を購入します
・「自動車検査証返納届出書 解体届出書 重量税還付申請書」(OCR 軽第4号様式の3)<※>数十円です。
・手数料納付書 (※)無料
・軽自動車税申告書 <※>無料
書類に必要事項を記入する
(1)「自動車検査証返納届出書 解体届出書 重量税還付申請書」(OCR 軽第4号様式の3):上の3つのうち一つ目の書類
書き込み用のデスクに見本があるので、それを見ながら記入します。わからないときは窓口の人にその都度確認してください。
引き取り業者から受け取った「リサイクル券【B券】使用済自動車引取証明書」にあるリサイクル券番号(移動報告番号)とメモ書きしてある解体報告記録日はこの書類に記入します。
(2)手数料納付書:上から二つ目の書類
記入例を見て書き込むか、窓口で確認して記入してください。
(3)軽自動車税申告書:上から三つ目の書類
書類のタイトルを見るとこれから税金を納める書類のようですが、そうではなくて、この書類を提出することで来年度からの軽自動車税をストップすることができます。
専用窓口でナンバープレート2枚を返納する
軽自動車検査協会によって、手渡しで返納する方式のところと機械に投入する方式のところがあります。
以上で軽自動車の永久抹消登録(解体返納)の手続きは終了です。
手続きが終了すれば「解体返納のおしらせ」がもらえますが、これは単なる控えのようなもので、何かの証明書ではありません。
証明書が必要なら、その場で申請することで「検査記録事項等証明書」が交付され、この書類が永久抹消(解体返納)したことの証明になります。
この書類はその場で交付されます。
いかがでしたでしょうか?
そこで、これまで見てきた手続きをもう一度簡単にまとめてみます。
<用意する書類>
・車検証
・自動車リサイクル券
(※)・リサイクル券番号(移動報告番号)・メモ書きした「解体報告記録日」
・ナンバープレート2枚
・認印
・個人番号カード(マイナンバーカード)or 個人番号通知カード・運転免許証
(※)1か月以上車検の残りがある場合
<行動1>
・引き取り業者に車の引き取りを依頼する
<行動2>
・軽自動車検査協会で最後の事務手続きをする
下記の記事も参考になさってください。
ご覧いただきありがとうございました。