【記事丸わかり】
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軽自動車税には月割還付制度はもともとありません
年度の途中で車を廃車した場合、普通車が支払う自動車税には月割で還付される制度があります。
しかし軽自動車が支払う軽自動車税には月割還付制度がもともとありません。
これは税額も関係していると思います。
現在は少し値上げされていますけど、以前は年税額が10,000円以下でした。
その場合、月割で還付される金額が、事務手続きに要する諸経費に見合わない、という判断があったものと思われます。
廃車のタイミングに注意
月割還付制度がある自動車税の場合は、年度のどの時期に廃車するかはあまりシビアに考える必要はありません。
ところが還付制度がない軽自動車税では、注意しないと理不尽な思いを味わう事態にもなります。
それは年度のはじめに廃車するケースです。
軽自動車税は4月1日~翌3月31日までの1年間をカバーする税金です。
その年の「4月1日」の時点で車を所有している人に課税されます。
(※)「所有者」がディーラーや信販会社の場合は「使用者」が課税対象。
車を廃車した日が4月5日だった場合、「4月1日」時点では廃車した車をまだ所有していたことになるので、1年分の軽自動車税がまるまる課税されます。
しかも月割還付制度がないので、還付金は発生しません。
(※)自動車税の場合、同じ条件では、4月の1ヶ月分を負担するだけでOKです。
このように軽自動車を廃車する場合は、できるだけ年度のはじめに廃車することは避けたほうがいいです。
軽自動車税の「4月1日問題」
軽自動車税は、上記のように、その年の「4月1日」に車を所有している人が課税対象です。
名古屋市のホームページにも次の記述があります。
4月2日以後に廃車や譲渡などをしても、その年度の税額の全額を納付していただきます。
2つの日付がでてきましたが、よく考えると、これは奇妙なことです。
2つ目の日付である「4月2日」が奇妙なのです。
自動車税であれば、ここは「4月1日」になります。
自動車税では「3月31日」までに廃車しないと、4月に1日でも足がかかってしまうと、自動車税の課税対象になるのです(1ヶ月分だけですが)。
ところが、結論を言いますと、軽自動車税では「4月1日」はOKなんです。
「4月1日」中に廃車手続きが完了すれば、「4月1日現在その車を所有している」とはみなさず、新年度の軽自動車税は課税されません。
たった1日の話ですが、年度末に駆け込みで廃車手続きする人にとっては、けっこう重要な1日だと思います。
ちなみに、ほとんどの市区町村では名古屋市のホームページと同様の説明がなされていて、「軽自動車の4月1日問題」には触れずにいます。
しかし尊敬すべき自治体もあります。
長野県佐久市です。
下記は軽自動車税に関する説明です。
平成30年3月31日登録→平成30年度から課税されます。
平成30年3月31日廃車→平成29年度分まで課税され、平成30年度分以降は課税されません。
平成30年4月1日登録→平成30年度から課税されます。
平成30年4月1日廃車→平成29年度分まで課税され、平成30年度分以降は課税されません。
平成30年4月2日登録→平成31年度分から課税されます。
平成30年4月2日廃車→平成30年度分まで課税され、平成31年度分以降は課税されません。
これ、間違いようがないです。
正真正銘の「行政サービス」であり、全国のお手本だと思います。
わたしは佐久市のファンになりました。
「廃車日」は「抹消手続きが完了した日」
軽自動車税の場合、「4月廃車」には注意が必要なことはご理解いただけたかと思います。
しかし、もうひとつ注意点があります。
「廃車日」というのは、例えば廃車専門業者に手続きを依頼した場合、「業者に申し込んだ日」のことではありません。
手続きを代行する業者が軽自動車検査協会で「抹消手続きを完了した日」、それが「廃車日」です。
ですから、4月の廃車は避けたいとの思いから、3月中に廃車手続きを業者に依頼したとしても、必ず3月中に廃車手続きが完了するとは限らず、4月にずれ込むことも大いに有り得るのです。
なぜなら、3月は1年で最も廃車件数が多い月で、廃車業者はもちろん、ディーラーも、中古車店も多忙を極めます。
解体処分は順番待ち、軽自動車検査協会にも連日行列ができます。
たとえ業者さんに依頼する際「必ず3月中に廃車手続きしてください」と念押ししても、業者さんは「確約はできませんけど」と答えるでしょう。
自分で手続きする場合なら、不慣れな分だけ、余計時間が掛かるでしょう。
これまでご説明してきたように、軽自動車の廃車は、なんとしても4月にずれ込むことを避けたいところです。
しかし3月末の駆け込みになると希望通りの「廃車日」にならないことを頭に入れておいていただきたいです。
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下記の記事も参考になさってください。
ご覧いただきありがとうございました。