サイドスリップ調整したらハンドルセンターがズレた場合
サイドスリップ調整とは?
サイドスリップ調整は車検の検査項目に入っています。サイドスリップ調整は前輪のタイヤのトー角を調整することです。つまり、
- サイドスリップ調整=トー角調整
ということです。
トー角とは、車を真上から見た場合、ボディーに対して前輪の左右のタイヤがどんな位置関係になっているかを示す角度のことです。
進行方向に対して左右のタイヤが「八」の字になっていることを、トーインと呼びます。
進行方向に対して左右のタイヤが「逆八」の字になっていることを、トーアウトと呼びます。
まったく角度が付かずに平行状態になっていることを、トー角0度と言います。
通常、トー角はトーイン状態に調整します。
やや「八」の字状態にすることで、直進安定性が生まれ安全性が高まるからです。
サイドスリップ調整でハンドルセンターがズレる?
車検でサイドスリップ調整をする場合、まずハンドルセンターで固定し、車を直進させます。その際に、1m走行する間の横滑り量が±5mm以内であれば、車検合格です。
もしも左とか右に5mm以上流れた場合、タイロッドのネジを長くしたり短くしたりして適正な角度に調整します。
これがサイドスリップ調整=トー角調整です。
しかし、そうやって調整したはずの車両が車検から戻ると、なんとハンドルセンターがズレていたりすることがあります。
論理的に言うと、これはヘンなことです。
だって、まずハンドルをセンターに合わせてトー角を確認し、角度がズレているからということでトー角を調整したのです。
それならハンドルセンターがズレるはずはありません。
しかし、実際には、左右のタイヤのトー角を同じ角度に合わせることに集中するあまり、ハンドルセンターのことは置き去りにされることがあるのです。
これは、車検のサイドスリップ調整だけでなく、タイヤ交換や車高調やローダウンなどでトー角調整やアライメント調整した場合にも言えることです。
それまではちゃんとハンドルセンターが出ていたのに、調整後にハンドルセンターがズレていたりすることはそう珍しいことではありません。
わたしも車検後にハンドルが3分ほどズレていたことがあります。
いずれにしても、ディーラーや整備工場で足回りの調整後にハンドルセンターがズレていたら、ちゃんと無料で調整してくれます。
その場合、できるだけ早くクレームを入れて修理してもらうべきです。時間が経ってからのクレームだと、工場側からすると調整が原因だったのかわからなくなり、何かとやっかいなことになるからです。
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