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目次
CX-8とアルファードを比較:サイズ・乗り心地・静粛性・燃費など徹底比較
CX-8とアルファード(Wikipedia)
【2023年8月14日追記】マツダは次のようにアナウンスしました。
MAZDA CX-8は、2023年12月をもちまして生産終了致します。ご注文が12月までの生産台数に達した時点で販売終了となります。
つまり、CX-8は12月で完全にモデルを終了するということのようです。ただ、現時点で後継と目されるCX-80の発売日はアナウンスされていません。
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(ここから記事本文)
CX-8は、マツダが製造・販売する大型クロスオーバーSUVです。2-2-2または2-3-2のシートレイアウトにより、最大7名の乗車を可能としています。全長4900mm×全幅1840mm×全高1730mmというボディサイズで、海外で販売されているCX-9をベースに日本市場に合わせてダウンサイジングしたモデルです。2017年12月発売。
アルファードは、トヨタが製造・販売するミニバンです。2-3-2または2-3-3のシートレイアウトで、全長4935~4950mm×全幅1850mm×全高1935~1950mmというボディサイズです。高級感と品格を宿したダイナミックなスタイリングで、ファミリーだけでなく芸能界や財界や政界などの多くのVIPも愛用するラグジュアリーミニバン。2015年1月発売。
価格コムの評価は、CX-8が4.66(5点満点)、アルファードが4.39(5点満点)で、共に非常に高い評価となっています。<2023年3月1日時点>
このページでは、いくつかの項目に分けてCX-8とアルファードの比較を行います。車選びの参考になさってください。
サイズ比較
【ボディサイズ比較】
CX-8 | アルファード | |
全長 | 4900mm | 4935~4,950mm |
全幅 | 1840mm | 1,850mm |
全高 | 1730mm | 1,935~1,950mm |
全長と全幅はほぼ同じですが、全高が20cm以上アルファードが高くなっています。この違いは室内空間にも影響しているのか、見てみましょう。
【室内寸法比較】
CX-8 | アルファード | |
全長 | 2690mm | 3210mm |
全幅 | 1540mm | 1590mm |
全高 | 1250mm | 1400mm |
う~ん。これはアルファードの圧勝ですね。全長は520mm長く、幅も50mm長く、高さも150mm高くなります。この差は相当な違いだと思います。家族やゲストをもてなすのであれば、アルファードの広々感は贅沢の極みでしょう。
内装・シート・荷室比較
- CX-8:3列シートの6人乗りと7人乗り
- アルファード:3列シートの7人乗りと8人乗り
両車を詳細に比較するのですが、それぞれ複数のグレードがあるため、ここではほぼ同じ価格のグレードで比べてみたいと思います。
- <CX-8:2.2Lディーゼル、2WD、7人乗り「XD エクスクルーシブモード」459万8000円>
- <アルファード:2.5Lガソリン、2WD、7人乗り「S”Cパッケージ”」468万1600円>
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まず、CX-8ですが、次のような特徴があります。
(内装)
- BOSEサウンドシステム搭載
- 10.25インチのセンターディスプレイ、7インチでTFTカラーのマルチスピードメーターが標準装備
- 地デジチューナー、ワイヤレス充電可
- 内装は、上質なブラウンか、華やかなピュアホワイトレザーを選択可
(シート)
- 2列目は6:4分割でスライド・リクライニング、ワンタッチウォークイン機構付
- 3列目は5:5分割で折り畳み式
- 運転席10wayパワーシート、助手席6wayパワーシート。いずれにもシートヒーターと夏場に活躍するベンチレーション付
- 2列目のセンターアームレストにUSBが2個、カップホルダー・小物入れが備わる
- 2列目の左右席もシートヒーター付
- 3列目シートにもUSBが2個装備
- 3列目シートは本格的な作りだが頭上空間がやや狭い
(荷室)
- 3列目シート使用時の荷室容量は239Lと狭い
- 3列目シートを倒すと段差のないフラットな空間になる
- 3列目と2列目シートを倒すと、隙間は空くが、フルフラットの空間になる
- 2列目も3列目も片側だけ倒すと、サーフボードなどの長尺物が積める
- ハンズフリー機能付きパワーリフトゲート付
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次に、アルファードですが、次のような特徴があります。
(内装)
- 9インチディスプレイオーディオ標準装備。USB付属
- ガラスはUVカット機能+IRカットガラス
- フルオートエアコンは排気ガス検知内気外気自動切替システム付
- フロントとリヤに「ナノイー」を装備
(シート)
- 運転席8wayパワーシート、助手席4wayパワーシート。
- 助手席パワーオットマン
- 運転席と助手席に快適温熱シート+ベンチレーション。ステアリングヒーター付
- ドアトリムやシートが合成皮革でメタルウッドの加飾
- 2列目はエグゼクティブパワーシート。ロングスライド、パワーリクライニング、パワーオットマン、角度調整付き大型ヘッドレスト、カップホルダー、ポケット付きアームレスト、サンシェード。VIP御用達の理由がこれでわかりますね。
- 3列目はベンチシートタイプ。スライド・リクライニング可。5:5分割、サイド跳ね上げ式格納
(荷室)
- 3列目一番後ろにスライド時163L。一番前にスライド時616L
- 3列目を左右にはね上げると広い荷室空間ができるが、跳ね上げたシートの出っ張りがあるので荷物の積み込みには工夫がいる
- パワーバックドア標準装備
(※)CX-8もアルファードも、3列目をたためばそれなりの荷物は積めます。3列目に人が乗る場合は、両車共にコンパクトカー程度の荷室容量になり、それでも荷物を積みたい場合はルーフラック等を取り付ける必要があります。それはそれでかっこいいかもしれませんが、両車のイメージとはやや離れるかもしれませんね。要するに、乗車定員いっぱいで乗るような車じゃないよ、、、、、、といった印象です。
※特にアルファードの場合、グレードによって内装の装備は天と地ほども違います。値段も最高と最低で416万円くらい違います。上記はあくまでも「S”Cパッケージ”」468万1600円の内容です。アルファードを購入する際はその点ご注意ください。
乗り心地・静粛性比較
CX-8とアルファードの乗り心地と静粛性に関して。この2つの項目は、ユーザーの主観に係る要素が大きいので、オーナーさんたちのレビューで比較したいと思います。(参考:価格コム)
(CX-8のオーナーさんの声)
- 乗り心地はいいです。同乗者からも好評。2列目はゆったりと過ごせる様です。
- CX-60 と乗り比べましたが、CX-8の方が乗り心地は良いです。
- コンパクトカーとは一線を画す高級感の感じられる乗り心地です。
- 車外ではディーゼル特有のエンジン音はしますが、昔と違いそんなに大きくはないですし、車内ではエンジン音はまったく気にならないレベルです。
- 室内が静かなのである程度速度を出しても飛ばしている感はありません。
(アルファードのオーナーさんの声)
- 乗り心地は満足です。家族や同乗者の評判はすこぶる良好です。
- 18インチのタイヤなんで多少のゴツゴツ感はあるけど車内は静かです。
- 2列目や3列目の乗り心地も満足いくものですが、段差のある場所を通る際に必要以上に揺られる点はあります。
- 大きさの割に飛ばせますが、高速道路は横風注意です。ゆったり走る方がこの車には似合っています。
- ミニバンなのにあまりフワフワした感じにならないところが〇。
走行中の静粛性について言及するオーナーさんは少ない様子。あえてコメントするまでもなく、ごく当たり前にいいということなのだと思います。
いずれの車もドライバーズカーというより家族やゲストのための車ですが、どちらかというとCX-8の方がドライバーの満足度が高いようです。その分、2列目3列目の乗員の満足度はアルファードが勝ると思います。
現行アルファードは2015年にデビューしているので、2023年で8年目。そろそろ次期型が・・・という噂でもちきりです。くるまのニュースがSNSアンケートを行い、次期アルファードに何を期待するかという質問で、用意した選択肢の中で最多だったのが「より快適な乗り心地」(52%)だったそうです。<2023年3月2日>
取り回し・乗り降りのしやすさを比較
CX-8とアルファードは共に全長が5mに迫る大きなサイズです。車を運転する場合、こうした外寸はもちろんですが、最小回転半径やホイールベースも影響します。また、乗り降りのしやすさという点で、最低地上高なども影響します。
CX-8 | アルファード | |
全長 | 4900mm | 4935~4,950mm |
全幅 | 1840mm | 1,850mm |
全高 | 1730mm | 1,935~1,950mm |
最小回転半径 | 5.8m | 5.6~5.8m |
ホイールベース | 2930mm | 3000mm |
最低地上高 | 200mm | 160~170mm |
ご覧のように、両車の取り回し性はほぼ互角といったところ。乗り降りはややアルファードが有利かもしれません。
アルファードは同じトヨタのヴォクシーなどと比べると最低地上高は30mmほど高めですが、CX-8より30~40mm低くなります。
ここはミニバンとSUVの違いといったところでしょう。SUVはややラフな道にも踏み入るけれど、ミニバンはきれいな舗装路しか走らない、といったイメージがあります。
乗り降りがしやすい・しにくいは、いったんクルマに乗り込んでしまえば何でも一緒でしょ?という声もあります。しかし、そうでもありません。
家族で朝ドライブに出発し、夕方自宅に戻るまでの間、何度車を乗り降りするか考えてみてください。サービスエリア、目的地、昼食、目的地、サービスエリア・・・などなど、何度も何度も乗り降りするはずです。
小さな子供や高齢者にとっては、度重なる乗り降りの負担はけっこうな疲労の蓄積につながります。大事なポイントですよ。逆に言うと、小さな子供や高齢者が乗らないのであれば、あまり気にする項目ではないとも言えますが。
先進安全機能比較
安全運転のための装備品を比較します。
【CX-8の先進安全装備】
- 全車速追従機能付マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール
- AT誤発進抑制制御(前進時・後退時)
- ブラインド・スポット・モニタリング
- 360度ビューモニター+フロントパーキングセンサー
- アダプティブLEDヘッドライト
- レーン・キープ・アシスト
- 交通標識認識システム
CX-8ではこうした安全装備がほぼどのグレードにも標準装備されています。グレードごとの差が小さいのが特徴。
【アルファードの先進安全装備】
- プリクラッシュセーフティ、レーントレーシングアシスト、パーキングサポートブレーキ、オートハイビーム、インテリジェントクリアランスソナー、全車速追従機能付きレーダークルーズコントロール、ブラインドスポットモニター、リヤクロストラフィックオートブレーキなどがありますが、正直なところ、どれが標準装備でどれがオプションか私には判別できませんでした。HP見てもわかりませんでした。トヨタの営業さんに深く同情してしまった次第です。夜眠れないんじゃないかと・・・。
アルファードの場合、オプション扱いの装備が多く、購入の際はかなり頭を悩ますことになりそうです。なぜなら、オプションしだいで価格が大幅に変わるからです。
維持費を比較
両車の維持費を比較します。まずは、ランニングコストの代表格である燃費です。比較は「内装・シート・荷室」の項目と同じグレード同士で行いました。
【カタログ燃費比較】
CX-8 XD 2.2Lディーゼル | アルファード2.5Lガソリン | |
燃費 | 15.8km/ℓ | 10.6km/ℓ |
※WLTCモード
ちょっと歴然とした差がついています。燃費で選ぶならCX-8しかないです。
CX-8の車両重量が1840kg、アルファードが2010kgです。170kgの差が表れているようです。またCX-8は軽油なのでさらに維持費が安くなります。
ただ、2列目でVIPになりたい人には、このあたりの違いは大した違いではなく、アルファード一択かもしれませんね。
【自動車税比較】
- CX-8:4万5000円
- アルファード:4万5000円
自動車重量税は、補助金制度の動向で変わるので、ここでは触れません。
「CX-8最高!」「アルファード最高!」の声をご紹介
みんカラから両車のオーナーさんの絶賛の声をご紹介します。
「CX-8最高!」の声
- 安全装備、外観や内装の質感、程よい高級感、価格、どれもが高い次元でバランスしていると思います。欠点が少なく、満足感の高い車だと思います。
- 軽油なのに静か、乗り心地高級車、装備も高級車、ディーラーもかっこいい。
- 高速走行時の安定性はかなり良く、登坂等でのエンジン回転数は低く静かに力強く登っていく。
- 運転支援装備、安全装備、快適装備など他メーカーに比べてコストパフォーマンスはピカイチ。
「アルファード最高!」の声
- 大人六人が広々ゆったり乗れる。3.5のエンジンは静かにパワフルに加速していく。アフターパーツが多い。
- “キング・オブ・ミニバン”にふさわしい車です。現行の車種の中で、アルファードからの乗り換えは、アルファードしかないです。
- 高速道路運転では、色々な運転補助機能が有る為に普通な車に比べ疲労感は半分位でした。プリクラッシュでオカマ掘らずに済みました。
- 目線が高く見晴らしがいいので旅行等のお出掛けでは外がよく見え、ゆったり旅することができる。
まとめ
「CX-8とアルファードを比較:サイズ・乗り心地・静粛性・燃費など徹底比較」のテーマで解説してきました。
冒頭で価格コムの評価点をご紹介しましたが、最後にみんカラの評価をご紹介します。
- CX-8:4.8(5点満点中)
- アルファード:4.1(5点満点中)
※2023年3月2日時点
なかなか4.8という評価がつく車は見当たりません。アルファードがいいクルマなのはもはやわかりきったことですが、CX-8恐るべし、という印象を持ちました。
ご覧いただきありがとうございました。
【2023年6月21日追記】新型アルファード情報(速報)
項目 | 内容 |
---|---|
デビュー年 | 2002年 |
最新モデル | 2023年、4代目 |
開発テーマ | 快適な移動の幸せの追求 |
パフォーマンス | 振動・騒音対策、燃費や走りの基本性能向上 |
デザイン | 内外装デザイン、室内空間、使い勝手の改良 |
プラットフォーム | TNGAプラットフォーム(GA-K)の採用 |
グレード数 | 全6グレード |
エントリーグレード「Z」の価格 | 540万円 |
最上級グレード「HYBRID Executive Lounge」 | ハイブリッド車、全輪駆動タイプE-Four、価格:872万円 |
ボディカラーオプション | 「プレシャスレオブロンド」(5万5000円) |
内装色オプション | 「ブラック」と「ニュートラルベージュ」 |
スライドドア部のオプション | 「ユニバーサルステップ」(6万6000円) |
タイヤ&ホイールオプション | 「225/55R19タイヤ&19×7Jアルミホイール」(3万3000円) |
システムオプション | 「ITS Connect」(2万7500円) |
その他オプション | 「CD・DVDデッキ」(4万1800円)、寒冷地仕様(2万8600円) |
“超豪華仕様”総額 | 897万1900円 |