ヤマハ・XSR700大解剖：不人気・後悔・飽きる・つまらないを検証！

ヤマハ・XSR700：YAMAHA

バイク選びは容易なことではありません。多くの選択肢、多くの声、そして多くの評価が交錯しています。今回、私たちはヤマハのXSR700に焦点を当て、この謎多きバイクの真価を探ってみます。

この記事では、スペックや価格から始まり、否定的なレビューとその分析、肯定的なレビューとその分析、さらには有名レビューサイトの平均評価点まで、一通りを網羅しています。

なぜXSR700は「不人気」なのか、なぜ「後悔」する人がいるのか、そしてなぜ「飽きる」や「つまらない」といわれるのか。それらの要素を徹底的に検証し、どんな人にこのバイクが適しているのか、最終的な結論を導き出します。

ライバル車との比較や、ヤマハの他の魅力的な車種に目が行ってしまう可能性も考慮に入れて、できるだけ偏りのない視点で情報を提供します。XSR700の全貌を明らかにするため、一緒に深堀りしていきましょう。

どんなバイク？

ヤマハ・XSR700は、MT-07をベースにした688ccの直列2気筒エンジンを搭載したネオレトロロードスポーツバイクです。クラシックなデザインと現代的な性能を融合させたバイクで、街乗りからツーリングまで幅広い用途に使用することができます。

最高出力は73ps、最大トルクは67Nmを発揮します。WMTCモード値は24.6km/Lです。

スペック

ヤマハ・XSR700のスペック（主要諸元）を以下にまとめました。

項目	詳細
車名	XSR700
型式	8BL-RM41J/M419E
フレーム形式	ダイヤモンド
全長×全幅×全高	2,075mm×820mm×1,130mm
最低地上高	140mm
シート高	835mm
エンジン種類	水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ
総排気量	688cm³
最高出力	54kW（73PS）／8,750r/min
最大トルク	67N・m（6.8kgf・m）／6,500r/min
燃料タンク容量	13L（無鉛レギュラーガソリン指定）
乗車定員	2名
トランスミッション形式	常時噛合式6速／リターン式
車両重量	188kg
燃料消費率（ｋｍ/L）	定地燃費値: 40.0km/L（60km/h、2名乗車時） WMTCモード値: 24.6km/L（クラス3, サブクラス3-2、1名乗車時）

価格

ヤマハ・XSR700 ABSの価格です。※2023年10月時点

1,001,000円 （税込）

否定的・ネガティブなレビューをご紹介

この記事のテーマは「ヤマハ・XSR700大解剖：不人気・後悔・飽きる・つまらないを検証！」です。

検証するには材料が必要です。

まず、ヤマハ・XSR700に関する否定的・ネガティブなレビューをご案内します。その後でレビュー内容を分析します。

部品調達が困難（並行輸入車の場合）
外装等の車種専用部品の納期が長い
スイッチハウジングの未使用部分が目立つ
シート下のツールトレーが日本の事情に合っていない
ミラー固定が甘い（リコール対応はされたが）
アイドリングから1800rpmの回転域で心もとない
標準装備のクラッチの感触が不満
海外仕様と国内仕様でリアスプリング設定が違う

シート高835mmで足つきが悪く、バンク時に不安感がある。
座面が小さく、1時間程度でお尻が痛くなる。
メーターLEDが白文字で、夜間走行時に眩しい。
調光機能を暗くしても眩しさは変わらない。
シート下の収納がほとんどない。
積載性が不十分で、後付けのツーリングバックが必要。
足つきがイマイチで、大型初心者には不安かも。
交差点での開け過ぎに注意が必要、リアが流れやすい。

5速のギア比が小さすぎる。
フロントフォークの質が悪く、衝撃を吸収しきれない。
フレームが弱く、緩やかな段差やコーナーでポヨンポヨンする。
シート高835mmと高く、身長170cmでつま先指腹部分が接地する程度。
積載性が低い、ETCを搭載するスペースが限られている。
ウインカースイッチ、ホーンボタンが小さく押しづらい。
純正マフラーが物足りない。
リアタイヤサイズが大きすぎると感じる。
鍵類やキーホルダーがアルミプレートに当たり傷がつく。
配線加工が必要なスイッチ交換。
一般的なメーター位置と違い、慣れが必要。

シートが硬いと感じる。
シートの高さが短足には少し厳しい。
クラッチが重い。
1, 2, 3速でギアチェンジがギクシャクする。
高価であると感じる、MT-07と比較して。
外装の修理費が高い。
ウィンドプロテクションが不十分。
収納スペースがほぼ皆無。
燃費は良くないと感じる場面もある。
高速走行での風圧が強い。

シートが硬い
シート高が高い
タンク容量が小さい
リヤインナーフェンダーが短い
ハンドルの位置が不便
積載性がほぼゼロ
2気筒エンジンの雑な音が気になる
高価なアルミ製タンクカバー
ETC車載器が収納できない
フロントがふわふわで立ち上がりが不安定
液晶メーターが安っぽい
高速走行に向かない剛性
クラッチが重い
身長が低い人や女性には不向き

上記の否定的・ネガティブなレビューの分析結果

ヤマハ・XSR700に関するこのレビューから、複数の側面での問題点が浮かび上がってきます。

エルゴノミクスと快適性: シートの硬さ、高さ、足つきの問題、ハンドル位置など、ライダーの体格や乗り心地に関する不満が多く見受けられます。身長が低い人や大型バイクの初心者にとっては、操作が困難で不安が高まる可能性があります。
機能と装備: クラッチの感触、ギア比、フロントフォークの質など、バイクの基本的な機能に対する不満も多いです。また、純正マフラーが物足りない、ウィンドプロテクションが不十分といった装備面での不満もあります。
収納と積載性: シート下の収納が不十分で、ETC車載器が収納できないなど、ツーリングや日常使用において不便が多いようです。
品質と耐久性: ミラー固定が甘い、フレームが弱い、配線加工が必要な点など、長期的な使用に対して不安があると感じられます。
コスト: 高価であり、外装の修理費も高いとの指摘があり、総所有コストが高くなる可能性がある。
視認性と安全性: メーターLEDが眩しい、高速走行での風圧が強いなど、安全性に関わる要素も指摘されています。
地域適応性: 部品調達の困難や日本の道路環境に適していない設計（シート下のツールトレー、リアスプリング設定など）も見受けられます。

このように、ヤマハ・XSR700は多くの面で改善の余地があり、特定のユーザー層（例えば、身長が高い経験豊富なライダー）以外には推奨しづらいバイクという評価が一定数見られます。

肯定的・ポジティブなレビューをご紹介

次に、ヤマハ・XSR700に関する肯定的・ポジティブなレビューをご案内します。その後でレビュー内容を分析します。

車体が軽くて見た目も良い
日常使用からツーリングまで多用途
燃費が良い（街乗りで20km/L、遠出で30km/L前後）
MT-07と共有部品が多く、部分的には部品調達が楽
力不足を感じない
R7のアシスト&スリッパークラッチkitでクラッチ感触が改善
ガソリンはハイオク/レギュラーどちらも使用可※メーカー指定はレギュラー
軽量でスリムな車体、適度なシャーシのしなり
上半身の姿勢がややゆったりとしている
ETC取り付けが綺麗にできた

リッター30キロ以上の低燃費。
188Kgの車重で73馬力というバランスが良い。
中低速向けのエンジン設定で発進が楽。
明るいヘッドライト。
前120、後180というリッタークラスのタイヤサイズ。
高性能な前後キャリパーが装着されている。
エンジンが900ccよりも低速が豊かで傑作。
13,000km走っても新車並みの調子。
燃費が良く、ツーリングでも30km以上走れる。
デザインが現代風でありながらレトロ感があってカッコいい。
軽量で取り回しが容易。
低中速トルクが良く、早く走れる。

ロングツーリングから近場まで気軽に使用できる。
細い道でも気にせずに入れる。
パワーが十分で、新東名の120km区間でもストレスなく走れる。
車体が軽く、扱いやすい。
初めての大型バイクやセカンドバイクとしても適している。
パフォーマンスダンパーでフレームの弱さが解消。
レギュラーガソリン仕様で経済的。
力強いトルクと十分なパワーを持つ270°クランクエンジン。
新しくもなく古くもないネイキッドスタイルが好評。
車重がCB400SFより軽い。
シートがスリムで、大型バイクとしては軽い車重。
シンプルな並列2気筒だが、味や面白みがある。

デザインが非常に良い。
エンジン性能が充分。
高速道路での追い越しが楽。
車体が軽く、取り回しやすい。
低回転からのトルク感が良い。
ハンドルの位置が良く、操作性に優れる。
素材の高級感があり、所有感が満たされる。
レギュラーガソリンで走れる。
シンプルで扱いやすい。
年間3万キロ走るにも燃費の良さとレギュラーガソリンの使用が財布に優しい。

デザインが魅力的
CP2エンジンが力強くてレスポンスが良い
軽量で取り回しが良い
燃費がそこそこ良い
高速走行でパワー不足を感じない
2気筒のドコドコ感が楽しい
街乗り、ツーリング、峠どれもOK
質感が高い
カスタムの自由度が高い
適切なパワーでトラクションコントロールが不要
乗り心地は基本的に良い
400ccクラスの感覚で楽しめる
走行距離が自然と伸びるほど楽しい

上記の肯定的・ポジティブなレビューの分析結果

ヤマハ・XSR700に関する上記レビューに基づくと、以下のポイントが重要と言えます。

多用途性: 日常使用からロングツーリングまで、広範なシーンで活躍できる。
燃費の良さ: 街乗りで20km/L、遠出で30km/Lと非常に燃費が良い。
メンテナンス性: MT-07と多くの共有部品があり、部品の調達が容易である。
パワーバランス: 車重と馬力のバランスが良く、力不足を感じない。270°クランクエンジンにより、低中速でも十分なトルクが得られる。
操作性と乗り心地: 車体が軽く、シンプルな並列2気筒エンジンで、取り回しが容易。シートとハンドルの位置も評価が高い。
経済性: レギュラーガソリンでも問題なく走行できる。燃費も良いため、維持コストが低い。
デザイン: 現代風とレトロ感が組み合わさったスタイルが好評。質感も高く、所有欲を満たす。
カスタマイズ性: カスタムの自由度が高いと評価されている。
安全性: 高性能な前後キャリパーが装着されている。
初心者からベテランまで: 初めての大型バイクやセカンドバイクとしても適していると評価されている。

以上のように、XSR700は多用途性、燃費、メンテナンス性、操作性など多くの面でバランスが取れているバイクであり、多くのユーザーに適していると評価されています。

レビューサイトの平均評価点のご案内

ヤマハ・XSR700が有名なレビューサイトでどう評価されているか、以下ご紹介します。

レビューサイトを参考にする際、「平均評価点」というのはとても重要な指標です。項目別のレビューなどいくら並べ立てても、実はバイク選びにはあまり参考になりません。

バイクのような趣味性の強いモノは、「いろいろ言うべきことはあるだろうが、結局のところ好きなのか嫌いなのか」、そこが最も知りたいところであり、「平均評価点」はこれを知る近道です。

みんカラ：4.76点（5点満点）
価格コム：4.75点（5点満点）
ウェビック：3.97点（5点満点）

※2023年10月7日時点

上記平均評価点の分析結果

ヤマハ・XSR700に関するレビューサイトの平均評価点がそれぞれ異なっていますが、全体的には高評価を得ていることがわかります。

みんカラ：4.76点（5点満点）
- みんカラは車・バイク愛好者によるリアルな口コミが集まるサイトで、趣味性や個々の使用経験に基づいた評価が多いです。4.76点という高評価は、ユーザーが非常に満足している証拠であり、趣味性の高いアイテムとしては格段の評価と言えます。
価格コム：4.75点（5点満点）
- 価格比較サイトとして知られており、購入検討者や実際の購入者が多く利用するサイトです。高評価が多い場合、性能やコストパフォーマンスが優れている可能性が高いです。4.75点は、購入を検討している人々にとって大きな信頼性を持つ数字です。
ウェビック：3.97点（5点満点）
- ウェビックはバイクパーツやアクセサリーの販売も手がける専門サイトです。評価が他のサイトよりやや低めですが、これはプロや長年のバイク愛好者が厳しい評価をする傾向があるからかもしれません。それでも4点に迫る評価は、専門的な観点から見ても信頼性があると言えます。

「不人気」「後悔」「飽きる」「つまらない」を重点的に分析

この記事のテーマは「ヤマハ・XSR700大解剖：不人気・後悔・飽きる・つまらないを検証！」というものです。

テーマの重点項目である「不人気」「後悔」「飽きる」「つまらない」について、ここまで見てきたレビューを基に、検証したいと思います。

項目	内容
不人気	この項目に関しては次の章を参照してください。
後悔	シート高が高く足つきが悪い、燃費が良くない、クラッチが重い
飽きる	2気筒エンジンの音、純正マフラーが物足りない、積載性が低い
つまらない	フレームが弱い、フロントがふわふわ、高速走行に向かない剛性

一部の意見ではありますが、上記のような理由でネガティブなワードが流通している可能性があります。

「不人気」なの？

「2022年販売台数ランキング（401cc～）」です。ヤマハ・XSR700はベスト10に入っていません。「不人気」かどうかわかりませんが、少なくとも人気があるとは言えないかもしれません。

順位	モデル
1	Z900RS(カフェ/SE/50thアニバーサリー)
2	レブル1100(DCT)
3	FLHCS/FLFBS/FXBRS/ FXFBS/FXLRS/FXBBS
4	W800(カフェ/ストリート/メグロ)
5	CB1100/EX/RS
6	GSX-S1000/GT/カタナ
7	1200カスタム/ ロードスター/フォーティエイト
8	CB650R/CBR650R
9	スポーツスターS
10	YZF-R7 ABS

ライバル車とその特徴

ヤマハ・XSR700のライバル車とその特徴をまとめました。

車名	排気量	価格	特徴
Kawasaki Z650	649cc	957,000円	ネイキッドスタイルにスポーティーな走行性能 ⇒⇒レビュー記事
Honda CB650R	648cc	1,001,000円	ネオスポーツカフェスタイル、良好なハンドリング ⇒⇒レビュー記事
Suzuki SV650	645cc	803,000円	V型2気筒エンジン、初心者から経験者まで楽しめる ⇒⇒レビュー記事
Ducati Scrambler Icon	803cc	1,166,000円	イタリア製、レトロなデザインと先進的な技術の融合 ⇒⇒レビュー記事

どんな人におすすめ？

ヤマハ・XSR700がおすすめの人物像をまとめました。

おすすめの人物	理由
レトロバイク愛好者	XSR700はクラシックなデザインを持つため、レトロなスタイルを好む人に合います。
初心者ライダー	操作が容易で乗り心地が良いため、バイク経験が少ない人にも適しています。
街乗り主体の人	コンパクトなサイズで取り回しが良いので、短距離の移動や都市部での使用に便利です。
カスタマイズ好き	モジュラー設計であるため、自分好みにカスタマイズが容易です。

ヤマハ・XSR700に興味があってディーラーを訪れた人が、思わず目移りしてしまうかもしれないヤマハの他の車種があるとしたら、それは何？

思わず目移りしてしまうかもしれないYamahaの他の車種をまとめました。

車名	排気量	価格	特徴
MT-07	688cc	836,000円	軽量で取り回しやすい、ストリートバイク。XSR700のベース車両 ⇒⇒レビュー記事
Tracer 9GT	888cc	約1,496,000円	ツーリング向け、風防やサドルバッグ付き ⇒⇒レビュー記事
MT-09	888cc	約1,265,000円	高出力、3気筒エンジンのロードスポーツバイク ⇒⇒レビュー記事
XSR900	888cc	約1,210,000円	レトロスタイル、3気筒エンジン ⇒⇒レビュー記事