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バイクのセルが回らないけどライトはつく。原因は何?
セルのボタンを押してエンジンを掛けようとしたところ、セルは回らないけれどライトはつくという状態になった場合、原因は何が考えられるでしょう?
ライトはつくので、とりあえずバッテリー上がりではないと思うのですが、どうなのでしょう?
まず、押さえておくべき大事な点は、セルモーターとライトの電力消費量はまったく違うという点です。
セルに必要な電力が10とすると、ライトには1で足ります。
だから、たとえライトが点灯するからといって、それでバッテリー容量は十分だとは限らないということです。
こういうケースでは、セルの音が重要だと思います。
まったくセルモーターが無音でウンともスンともいわないのか、それとも、ちょっとだけ回りかけるそぶりを見せるのか、ここが大事なところです。
セルが全くの無音で、一切動く気配がなく、ただしライトはつくという状態の場合。
セルが全くの無音で、一切動く気配がないのだが、ただしライトはつくという状態の場合。
この場合は、下記のような原因が考えられます。
- セルモーターのヒューズが切れている:何らかの原因で過電流が発生してヒューズ切れを起こしている
- セルモーターの内部が壊れている:寿命により交換時期に来ている
- セルモーターへの配線が断線または接触不良を起こしている:直前に他の部品の交換とか修理をしていませんか?
一般的に、セルモーターの交換時期(寿命)は、バイクの場合は5万キロ前後といわれています。もちろん、10万キロ以上無交換で走っているバイクもありますから、そこはバイクの使い方や個体差で変わってきます。
セル内部が固着しているケースも
また、これは意外とよくあるケースですが、ウンともスンともいわないセルモーターを工具などで叩いてからセルを回すと、いきなりシュルシュルと回りだすことがあります。
これはセルモーター内部の回転部分が固着しているケースで、しばらくは正常に作動するかもしれませんが、いったんこういった固着を起こしたセルモーターは寿命に近づきつつある個体と言えると思います。
だから予防的に交換したほうがいいかもしれません。
セルは15,000円~25,000円
セルモーターの交換費用は、部品代と工賃を合わせた総額で、15,000円~25,000円が価格のボリュームゾーンです。リビルド品を利用すれば、部品代を新品価格の6割程度に抑えることができますが、工賃は同額です。
なお、原付バイクのセルモーターは部品代だけで3,000円程度からあります。
セルがわずかに回る気配がある場合
セルボタンを押すとガガガとかキュルキュルといった回り始めるそぶりを見せる場合は、これは高い確率でバッテリーの劣化です。
バッテリーが上がり気味の状態で、蓄電容量が少なくなっていることが原因だと思います。
バッテリーのジャンピングをするか、押しかけをするか、バッテリーの交換で直ると思います。
JAFかバイク保険のロードサービスを呼ぶ
いずれにしても、ライトはつくけれどセルが回らなければバイクには乗れません。その場合、出先であれ自宅であれJAFを呼ぶかバイク保険(任意保険)のロードサービスを呼べばバッテリーのジャンピングを行ってくれます。
JAFの会員なら無料ですし、バイク保険には自動付帯でロードサービスが付いているのでやはり無料です。
なお、バイク保険のロードサービスを利用しても翌年度の等級には影響を与えません。ノーカウント事故として扱われます。また保険料も上がりません。
下記は「バイク保険御三家」と呼ばれる3社のロードサービスの比較表です。3社いずれのロードサービスもバッテリー上がりに対応しています。無料です。
「バイク保険御三家」:ロードサービス比較 | |||
アクサダイレクト | チューリッヒ | 三井ダイレクト | |
バッテリー上がり | ◯ ※保険期間中1回のみ・ケーブルを接続するジャンピング作業 | ◯ ※保険期間中1回まで無料・ケーブルを接続するジャンピング作業 | ◯ ※保険期間中1回まで・ケーブルを接続するジャンピング作業 |
キー閉じ込み | ◯ | ◯ ※保険期間中1回まで無料 | ◯ |
ガス欠 | ◯ ※保険期間中1回のみ。1年目は有料 | ◯ ※保険期間中1回まで無料。10リットルまで無料 | ◯ ※保険期間中1回まで。有料(10リットル) |
タイヤのパンク | ◯ ※スペアタイアに交換 | ◯ ※スペアタイアに交換 | ◯ ※スペアタイアに交換 |
エンジンオイル・冷却水補充・バルブ交換等 | ◯ | ◯ ※エンジンオイル代・冷却水代・バルブ代無料 | ◯ ※オイル代や部品代は有償 |
落輪引上げ | ◯ ※落差1mまで無料・全車輪の落輪は有償 | ◯ ※落差1mまで無料・クレーン作業は無料サービス対象外(有償) | ◯ ※2万円分まで・超過する分は有償 |
レッカー移動 | ◯ ※指定の工場までは無料で距離無制限・利用者指定の工場までは50kmまで無料 | ◯ ※無料で100kmまで | ◯ ※指定の工場までは無料で距離無制限・利用者指定の工場までは50kmまで無料 |
宿泊・帰宅費用 | ◯ ※宿泊は原則ビジネスホテルに1泊分(搭乗者全員)・帰宅費用はグリーン車等の利用はダメ | ◯ ※宿泊費用は1泊分を搭乗者全員・帰宅費用は搭乗者全員分を全額・目的地到着費用は搭乗者全員分を全額・キャンセル費用は搭乗者全員分を50,000円まで | なし |
ペット宿泊費用 | ◯ ※バイクに同乗していたペットの1泊分の宿泊費 | ◯ ※同伴していたペットのペットホテル代や帰宅費用・同伴していないペットのペットシッターやホテル代の延長費用も | なし |
修理後車両引取費用 | ◯ ※5万円限度 | ◯ ※片道1名分の交通費を全額補償 | なし |
まとめ
『バイクのセルが回らないけどライトはつく。原因は何?』のテーマで解説しました。
以下、記事のまとめです。
- 電力消費の違い:セルモーターとライトは消費する電力が異なります。セルは10の電力を必要とするが、ライトは1で足りるため、ライトがつくからといってバッテリーが正常であるわけではありません。
- セルモーターの状態:セルが全く反応しない場合、セルモーターのヒューズが切れているか、内部が故障している可能性があります。
- 配線問題:セルモーターへの配線が断線しているか、接触不良を起こしている場合も考えられます。このため、最近の修理や部品交換が原因である可能性もあります。
- 予防的交換:セルモーターが時折固着することがある場合、部品の老朽化が進んでいる兆候です。早めの交換が推奨されます。
- ロードサービスの利用:セルが回らない状態では、バイクに乗ることができません。バッテリーの問題であれば、JAFやバイク保険のロードサービスを利用してジャンピングを行うことが一般的です。
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