新型カムリ大解剖：「大きすぎる」「欠点」「乗ってる人」「高級車」「女子受け」「運転しにくい」「燃費悪い」を重点的に検証！

トヨタカムリ（2017年7月～）：Wikipedia

自動車市場において、新型カムリはその存在感を際立たせています。本記事では、新型カムリが持つ魅力と課題を多角的に検証します。

サイズ、スペック、価格から始め、ユーザーレビューに至るまで、その全容を明らかにします。新型カムリの実際の利用者からの生の声や、その特徴を詳細に分析。さらに、カムリに対する様々な意見――良い点も悪い点も――を集め、その真価を探ります。

また、競合他車との比較や、トヨタの他車種についても触れます。カムリに関するあらゆる疑問にお答えしたいと思っています。

どんなクルマ？

【生産終了】トヨタはカムリの国内向けの車両生産を2023年末に終了し、順次国内販売を終えて、開発中の新型モデルからは海外専売の車種とする予定です。とは言え、中古ではまだまだ手に入る素晴らしいクルマです。当記事をお読みになって車選びの参考になさってくださいね。

カムリはトヨタが販売しているミドルクラスのセダンです。北米での人気が非常に高く、長年トップセールスを記録している人気車種です。

カムリは見た目で選ぶ人も多いほど、デザイン性が高いクルマでもあります。そして、なによりもリヤにトランクの付いた「セダン」である点が特筆すべき点でしょう。

「セダン」の驚くべき特性

SUV全盛の今だからこそ、セダンであるカムリを選択する意味が激しくあると思います。

実際、2022年の世界新車販売台数の41.3%がSUVでした。もはや「SUVにあらずんば車にあらず」という状況です。そんな今だからこそ、セダンに乗ることには特別な価値があります。

価値その1：後輪荷重がもたらすリヤの安定的接地感：リヤ部分をスパッと切り取ったSUVは、後輪タイヤへの荷重が相対的に少なくなり、高速でも山道でも後輪への安定的な接地感が薄れるため、セダンタイプの車に特有の得も言われぬ安穏な操縦感覚が得難くなります。もはや多くのドライバーが忘れかけている「4輪が地面に這いつくばっている感覚」がセダンには濃厚にあります。

価値その2：重力に対する親和性の強さと弱さ：SUVは重力に逆らって重量物を宙に浮かせているのに対し、セダンはより地面に近い位置に重量物を配置しています。その結果、ワインディングにおけるコーナリングにしても高速道路での直進走行にしても、特別なカスタマイズなしに、セダンはここでも「地面に這いつくばっている感覚」が得られるのです。

価値その3：操縦安定性と乗り心地のバランスに関する永遠の優位性：腰高なSUVの操縦安定性と乗り心地のバランスをよくするための技術は日々進化しています。「今のSUVはかつてのSUVと異なり、テクノロジーの日進月歩により、セダン並みの乗り心地を獲得している」という意見があります。ですが、SUVのサスペンション技術が進化したら、その進化した技術は必ずセダンにも移植されます。すると、もともと重心の低いセダンの操縦安定性と乗り心地のバランスは、以前にも増してさらに極上のものに進化することになります。つまり、デジタルカメラの解像度が受光素子の面積に比例するのと全く同じ対比がここにも見られるのです。操縦安定性と乗り心地のバランスに関し、SUVはセダンに永遠に勝てません。なぜなら、これは＜物理法則＞だからです。

※もちろん、SUVのメリット（乗り降りがしやすい、渋滞時に周囲の車に埋もれないなど）もあるのであって、あまり一方的な話をするのは公平さを欠きます。とはいえ、セダンには、車の最重要な性能部分でとてつもない優位性があることは確かであり、あらためてその点を指摘させていただきました。

新型カムリとほぼ同じサイズのクルマ

カムリのサイズは、全長4885mm×全幅1840mm×全高1445mmです。カムリと同じくらいのサイズの車は下記の通りです。カムリのおおよそのサイズ感がわかると思います。

マツダ6	スポーティなデザインと走りが特徴のマツダのフラッグシップセダン。
レクサスES	カムリの高級版。同じTNGAプラットフォームを採用し、優れた走行性能と燃費を実現。

スペック

トヨタカムリ「X」のスペックです。カムリは全グレードがハイブリッドです。

新車価格	349万円
駆動方式	FF
燃料	レギュラー（ハイブリッド）
燃料タンク容量	50L
排気量	2,487cc
トランスミッション	CVT
乗車定員	5名
燃費（WLTCモード）	27.1km/L
最小回転半径	5.7m
最高出力	131[178]/5700 kW[PS]/rpm
最高トルク	221[22.5]/3600 N・m[kgf・m]/rpm
全長	4,885mm
全幅	1,840mm
全高	1,445mm
ホイールベース	2,825mm
最低地上高（未積載時）	145mm
車両重量	1,550kg
荷室容量（リアシート立）	524L

価格

トヨタカムリの価格帯です。

349～468 万円

否定的・ネガティブなレビューをご紹介

この記事のテーマは『新型カムリ大解剖：「大きすぎる」「欠点」「乗ってる人」「高級車」「女子受け」「運転しにくい」「燃費悪い」を重点的に検証！』です。

検証するには材料が必要です。

まず、新型カムリに関する否定的・ネガティブなレビューをご案内します。その後でレビュー内容を分析します。

インテリアがプラスチッキーで安っぽい。
ナビゲーションシステムの性能が低い。
アクセルの反応が敏感すぎる。
エンジンの滑らかさが足りない。
エンジン始動時の音が気になる。
インテリアの液晶ディスプレイの配置が気になる。
インテリアデザインがいまいち。
エンジンの音が少し煩い。
19インチタイヤの乗り心地が硬い。

フロントデザインがMC前の方が迫力があった
ディスプレーオーディオの後付け感が残念
インテリアに高級感がない
出足がもっさりしている
HVセダン特有のブレーキの違和感
ロードノイズが思った以上に感じる
サスペンションが多少柔らかい
シートメモリーがない
中国版にあるフルデジタルメーターが装備されていない

運転席側と助手席側のサイドミラーが異なり、違和感がある。
中央のブレーキランプが車内にあり、フィルムを貼ると見えなくなる。
ディーラーオプションのマフラーを両方出しにすると重低音が気になる。
センサーや安全装備が敏感すぎて戸惑う。
価格が総額で500万円を超える割には細部の装備が期待に応えられていない。
ヘッドライトとスモールライトの切り替えが走行中にできない。
バックカメラの画質が悪い。
トヨタのヒエラルキーが強すぎる。

オートハイビームが機能しない場面があり、手動でロービームに切り替える必要がある。
ヘッドアップディスプレイの投射位置の調整範囲が狭く、昼間は見えにくい。
ナビゲーションシステムの画面が9インチで小さく感じる。
パワーシートメモリーが未設定。
シートベンチレーションが未設定。
トランクの自動開閉機能がない。
最上位グレードでもメモリーシートや電動チルトがない。
積雪期間にトランクを開けると、雪がトランク内に入り込むことがある。

上記の否定的・ネガティブなレビューの分析結果

新型カムリのレビュー内容から見えるポイントを分析し、以下のようにまとめます。

インテリアとエクステリアのデザイン

インテリアはプラスチック感が強く、デザインに関しての評価が低いといった意見がある。
液晶ディスプレイの配置やディスプレーオーディオの後付け感に関しても、デザイン上の改善の余地が指摘されている。
フロントデザインに関しては、改良前の方が迫力があったとの評価が見られる。

性能と装備

ナビゲーションシステムやヘッドアップディスプレイ、バックカメラの性能が低いとの声がある。
エンジンの反応や音、滑らかさについても改善の余地があるとされている。
安全装備やオートハイビームなどの機能に関して、敏感すぎる、あるいは機能しない場面があるとの指摘がある。

快適性と実用性

乗り心地に関しては、19インチタイヤが硬い、サスペンションが柔らかいといった異なる意見がある。
シートメモリーやシートベンチレーションが未設定であること、トランクの自動開閉機能がないことなど、快適性の面での要望が見られる。

総合的な価値評価

価格に見合った装備や高級感が不足しているとの意見がある。
中国版にあるフルデジタルメーターなど、一部地域でのみ利用可能な装備に関する不満も見られる。

以上のような評価が一定数見られます。これらはあくまでレビュアーの意見であり、必ずしもファクトであるとは限りません。しかし、これらの意見は新型カムリに関する様々な着目点を提供しているので、ぜひ参考になさってください。

肯定的・ポジティブなレビューをご紹介

次に、新型カムリに関する肯定的・ポジティブなレビューをご案内します。その後でレビュー内容を分析します。

エクステリアのデザインが洗練されている。
クルーズコントロールと安全性能が優れている。
走行時の安定感があり、揺れにくい。
電気モーターのトルクが高く、燃費が良い。
静かで快適な乗り心地。
高速や信号の少ない道での燃費が22km/l。
良い条件の価格で購入できた。
スポーティなデザイン。
コーナリングやカーブのフットワークが良い。
低重心で無駄な揺れが少ない。
V6エンジンと比較して燃費が良い。
パノラマルーフがおすすめ。
若い人にも人気がある。

ヘッドライト等の加飾はブラックで引き締まって良い
テールデザインが外車のようで洗練されている
エンジン性能が非常に良い。スポーツモードで運転が楽しい
高速道路での加速感が良い
後ろの乗り心地が高級車のよう
燃費がこのサイズの車にしては良い
見切りが良く、運転中に実際の大きさを感じにくい

周りからの評価が高い。高級感があるスタイリングと充実した装備。
新色レッドが非常に美しい。
シーケンシャルモード付きのT/Mが使いやすい。
ノーマル状態でもカッコよく、カスタマイズすることでさらなるカッコよさを追求できる。

ユニークなデザインが魅力的。
しっとりとした足で運転が楽しい。
燃費が良く、街乗りで21km/Lを超える。
高速安定性や旋回性に優れている。
広くて快適な室内空間。
運転していて余裕と品格を感じる。

上記の肯定的・ポジティブなレビューの分析結果

新型カムリのレビューについての分析を以下のようにまとめます。

デザインと外観

エクステリアのデザインは洗練されており、特にヘッドライトやテールデザインが外車風でスタイリッシュ。
スポーティなデザインが若い世代にも人気。

走行性能と燃費

クルーズコントロールが実用的で、その他の安全性能にも優れ、走行時の揺れが少ない。
電気モーターのトルクが高く、高速道路や信号の少ない道で22km/lという優れた燃費を実現。
コーナリングやカーブでのフットワークが良く、スポーツモードでの運転が楽しいとの意見がある。

エンジンと性能

V6エンジンと比較して燃費が良く、エンジン性能は非常に優れている。

快適性と室内空間

静かで快適な乗り心地と、広くて快適な室内空間が評価されている。
パノラマルーフがおすすめとの意見もある。

コストパフォーマンス

購入価格に対するコストパフォーマンスが高いと評されている。

その他の特徴

新色レッドが美しいとの意見や、ノーマル状態でもカッコよく、カスタマイズでさらなるスタイルの追求が可能との意見もある。

総合的・全般的なレビューをご紹介

レビューの最後に、新型カムリに関する総合的・全般的なレビューをご案内します。「細かな点ではいろいろ言いたいことがあるけれど、結局のところ新型カムリのことをどう思っているのか」、そうしたレビュアーの＜思い＞が込められたレビューとなります。ぜひ、参考になさってください。

デザインや機能面で一部の改善点はあるものの、総合的なパフォーマンス、燃費、乗り心地は高く評価できる
カムリは高級車の部類に入る良い車である。
燃費を除き、全てが50プリウスよりも上を行っている。

運転が楽しいドライバーズカーである。
TNGAの良さが出ている。燃費が良く実用的である。
パワフルな走りと俊敏な足回りが魅力。ただし、装備の不足や機能の限界に関する不満もある。

燃費重視で走りも良好。納車後の満足度が高い。
セダンとしての質感が向上している。アメリカ市場での人気が理解できる。

「大きすぎる」「欠点」「乗ってる人」「高級車」「女子受け」「運転しにくい」「燃費悪い」を重点的に分析

この記事のテーマは『新型カムリ大解剖：「大きすぎる」「欠点」「乗ってる人」「高級車」「女子受け」「運転しにくい」「燃費悪い」を重点的に検証！』というものです。

テーマの重点項目である「大きすぎる」「欠点」「乗ってる人」「高級車」「女子受け」「運転しにくい」「燃費悪い」について、ここまで見てきたレビューを基に、検証したいと思います。

項目	内容
大きすぎる	サイズに関してオーナーの不満はみられません。それなりに大柄のクルマですが、おそらく、見切りがいいので取り回しで苦労する場面が少ないのだと推測されます。サイズ感が不安な人は、試乗の際に入念にチェックしてみてください。
欠点	インテリアの安っぽさ、ナビゲーションシステムの性能低下、アクセルの敏感さ、エンジンが滑らかでない、値段の割に高級感がない….などなどが欠点・改善点・不満点として散見されます。できればレンタカーなどを借りてゆっくり落ち着いてチェックする時間を取りたいところでしょう。インテリアは走らせなくてもおおよその判断ができますが、アクセルやエンジンの感触は運転してみないとわからない部分ですから。
乗ってる人	プリウスよりちょっといい車に乗りたい人、だけど、レクサスのような「高級車」ではやや敷居が高い、といったスタンスの人が購入する車ではないかと思います。
高級車	トヨタはカムリを「高級車」とは位置付けていないと思います。それはヒエラルキーを守るためです。高級車ではなく、いいもの感あふれる車、といった位置づけだと思います。また、カムリに興味を持つ方も、高級車ではなく所有欲を満たせる「いい車」を求めていると思います。社会的立場には様々なものがあって、「高級車」を買う経済力はあるけれど、取引先や近所づきあいの関係で、あまり目立つ車には乗りずらい、でも、いいクルマは欲しい、というニーズが厳然としてあります。そういうニーズに応えられるのが、カムリだと思います。ただし、それなりの金額を支払っているので、もう少し高級感があってもいいのに、とつい不満を言いたくなる気持ちもわかります。
女子受け	カムリを高級車のつもりで乗っている人は、女子に受けないと思います。でも、気負いなく普通に乗っていると、「この人、お金はあるけれど、あまり見栄を張らない人なのね」と好意的に受け取られるはずです。
運転しにくい	運転しにくさに言及したオーナーレビューはほぼないです。大きさに慣れさえすれば、きわめて運転しやすい部類のクルマだと思います。
燃費悪い	WLTCモード値27.1km/Lとまではいかないものの、実燃費で20kmを超える報告が複数あります。1.5トン越えのこのクラスの車としては十分な数字だと思います。多くのカムリオーナーが燃費性能には満足しているようです。カムリのタンク容量は50Lなので、もし平均20km/L走ったら、満タンで1000キロ走ることになります。不満ですか？

レビューサイトの平均評価点のご案内

新型カムリが有名なレビューサイトでどう評価されているか、以下ご紹介します。

みんカラ：4.24点（5点満点）
価格コム：4.39点（5点満点）

※2023年11月28日時点

ライバル車とその特徴

新型カムリのライバル車とその特徴をまとめました。

マツダ6

スポーティなデザインと走りが特徴のマツダのフラッグシップセダン。

⇒⇒レビュー記事※マツダ6の前身アテンザの記事

レクサスES

カムリの高級版。同じTNGAプラットフォームを採用し、優れた走行性能と燃費を実現。

⇒⇒レビュー記事①

⇒⇒レビュー記事②

どんな人におすすめ？

新型カムリがおすすめの人物像をまとめました。

人物像	理由
長距離運転をよくするビジネスマン	燃費効率が良く、長時間の運転でも疲れにくい設計のため
家族を大切にする人	広い室内空間と快適な乗り心地が家族旅行に適している
安全性を重視するドライバー	先進的な安全技術を搭載しており、日常の運転から長距離の旅行まで安心して運転できる
テクノロジーに興味がある人	最新の運転支援システムや情報システムを備えている
目立ちたい人	SUVの群れのなかにポツンとセダンが現れると逆に目立つかも

新型カムリに興味があってディーラーを訪れた人が、思わず目移りしてしまうかもしれないTOYOTAの他の車種があるとしたら、それは何？

思わず目移りしてしまうかもしれないTOYOTAの他の車種をまとめました。と言っても、セダンのラインナップは少なくて、カローラとプリウスくらいです。あとは、クラウンやミライですが、価格が跳ね上がります。レクサスはディーラーが異なります。

結局、プリウス一択です笑。

車名	特徴
プリウス	ハイブリッドの先駆け。新型はデザインテイストを一新。PHEVは電気だけで約105キロ走るので（17インチ装着車）、タンクのガソリンが減りません。給油は半年に1度なんていうケースもあり、それはそれでガソリン劣化が心配です。何というぜいたくな悩みでしょう。ガソリン暴騰とかトリガー条項とかもはや興味なしですね笑。 ⇒⇒レビュー記事

車名

特徴

プリウス

ハイブリッドの先駆け。新型はデザインテイストを一新。PHEVは電気だけで約105キロ走るので（17インチ装着車）、タンクのガソリンが減りません。給油は半年に1度なんていうケースもあり、それはそれでガソリン劣化が心配です。何というぜいたくな悩みでしょう。ガソリン暴騰とかトリガー条項とかもはや興味なしですね笑。

⇒⇒レビュー記事