自賠責保険の解約:還付金(払い戻し)を受ける方法・金額

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車を廃車(はいしゃ)にすると、残っている自賠責保険の保険料が戻ってきます。

このページでは、還付金(払い戻し)を受ける条件と方法、そして金額の早見表までを、順番に説明します。

第1章 自賠責保険を解約すると還付金(払い戻し)が戻る仕組み

自賠責保険は、すべての自動車やバイクに加入が義務付けられた強制保険です。

正式名称を「自動車損害賠償責任保険」といいます。

根拠になっているのは自動車損害賠償保障法という法律です。

交通事故の被害者を救済することを目的にしているため、加入は任意ではなく義務とされています。

未加入のまま公道を走れば法律違反となり、罰則の対象になります。

この自賠責保険は、車検とセットで保険料を前払いする仕組みになっています。

車検を受けるには自賠責への加入が必須で、車検が切れない期間をカバーするように契約します。

つまり保険料は、これから先の期間分をまとめて先に払っているお金です。

ここに「払い戻し」が発生する理由があります。

車を廃車(抹消登録/まっしょうとうろく)にすると、その車にはもう乗りません。

先に払った保険料のうち、使わずに残った期間の分が不要になります。

この残った期間分を、解約手続きによって取り戻せます。

これが、自賠責保険の解約で戻ってくるお金です。

自賠責の世界では、このお金を正確には「返戻金(へんれいきん)」と呼びます。

税金の払い戻しで使う「還付金」とは本来別の言葉ですが、一般には還付金とも呼ばれています。

このページでは、なじみのある「還付金(払い戻し)」という表現も使いながら説明していきます。

任意で入る自動車保険(任意保険)は、理由を問わず比較的かんたんに解約できます。

一方の自賠責保険は、廃車にしたことなどを公的な書類で証明しない限り解約できません

被害者救済のための保険なので、誰でも自由に解約できないようになっているからです。

項目自賠責保険(強制保険)任意保険
加入法律で義務任意
解約の条件廃車などの証明が必要比較的自由
補償の範囲対人事故のみ対人・対物・車両など

戻ってくる金額は、契約の残り月数によって変わります。

数千円のこともあれば、残り期間が長ければ1万円を超えることもあります。

具体的な計算の考え方は第3章、金額の早見表は第4章で詳しく扱います。

ここで最も大切な注意点をひとつだけ先にお伝えします。

それは、自分で解約手続きをしない限り、返戻金は1円も戻らないということです。

廃車にしただけでは、保険会社は自動で返金してくれません。

手続きをしないまま満期を迎えると、残っていた保険期間は自然に消滅します。

その分のお金は戻らず、払い損になってしまいます。

返戻金を受け取るには、次の3つがそろっている必要があります。

返戻金を受け取る3つの前提内容
廃車(抹消登録)をした永久抹消または一時抹消が必要
残り期間が1か月以上ある1か月未満だと戻らない
自分で解約手続きをする手続きしないと自然消滅
解約手続きをしないとどうなるか
満期まで放置残り期間は自然消滅する
返戻金1円も戻らない(払い損)

この3つの前提と、手続きをしなければ戻らないという点さえ押さえておけば、あとは順番に進めるだけです。

次の第2章では、返戻金を受け取れる条件をもう少し詳しく見ていきます。

この章のまとめ
自賠責保険全車両に加入義務のある強制保険。正式名称は自動車損害賠償責任保険
前払いの保険車検とセットで先に保険料を払うため、廃車で残り分が不要になる
返戻金(還付金)廃車後の解約で戻る、使わなかった期間分のお金
自分で手続き解約しないと満期で自然消滅し、1円も戻らない
受取りの3前提廃車・残り1か月以上・自分で解約手続き
引用元・参照元
国土交通省「もしも、自賠責保険・共済に加入していないと」(公的機関)
一般社団法人 日本損害保険協会「加入は義務!『自賠責保険』をチェックしよう」
損害保険ジャパン株式会社「自賠責保険 解約のお手続き」(公式FAQ)
東京海上日動火災保険株式会社「【自賠責保険】解約したら、保険料はいくら戻りますか?」(公式FAQ)

第2章 還付金(払い戻し)を受けられる条件

自賠責保険は強制保険のため、好きなときに自由に解約できません。

どんなときに解約できるかは、法律ではっきりと決められています。

根拠になるのは、自動車損害賠償保障法第20条の2と、同法施行規則第5条の2です。

ここで定められた場合に当てはまらない限り、解約は認められません。

それでは、どんなときに解約できるのかを見ていきます。

最も多いのは、車を廃車(抹消登録)にしたときです。

抹消登録には、永久抹消登録一時抹消登録の2種類があります。

永久抹消登録は、車を解体して二度と乗らないようにする手続きです。

一時抹消登録は、しばらく車に乗らないために、いったん登録を消しておく手続きです。

このどちらであっても、自賠責保険を解約して返戻金を受け取れます。

このほか、車を輸出するために抹消した場合や、自賠責を重複して契約していた場合も解約できます。

状況解約
永久抹消登録をしたできる
一時抹消登録をしたできる
輸出のために抹消したできる
重複して契約していたできる
売却・譲渡しただけできない
ただ乗らなくなっただけできない

ここで多くの方が間違えやすい点があります。

それは、車を売却・譲渡しただけでは自賠責保険を解約できないということです。

自賠責保険は、人ではなく車そのものにかける保険です。

車の登録が生きていて、まだ公道を走れる状態のうちは、解約できません。

売却や譲渡で所有者が変わる場合は、解約ではなく名義変更(権利譲渡)を行い、次の所有者へ保険を引き継ぎます。

買取店に売るときは、残っている保険期間の分が査定額に上乗せされる形で戻ってきます。

この上乗せ額は全社共通の基準で計算されるため、どの買取店でも基本的に同じ金額になります。

永久抹消登録一時抹消登録
意味二度と乗らない一時的に使用を中止
再登録できないできる
自賠責の解約できるできる

なお、廃車をしても残り期間が短いと返戻金は出ません。

返戻金を受け取るには、解約日の時点で保険期間の残りが1か月以上ある必要があります。

残りが1か月未満になると、返戻金は0円になります。

解約日時点の残り期間返戻金
1か月以上あり
1か月未満なし(0円)

最後に、重複契約のときのルールにも触れておきます。

同じ車に自賠責保険が2つ掛かっている場合は、保険期間の終わりが遅いほうを残し、早いほうを解約します。

2つの終期が同じ場合は、どちらを解約するか自分で選べます。

ここまでが、返戻金を受け取れる条件です。

次の第3章では、その返戻金がいくらになるのか、計算の考え方を見ていきます。

この章のまとめ
解約の根拠自賠法第20条の2。解約できる場合が法律で限定される
廃車(抹消)が必要永久抹消・一時抹消のどちらでも解約できる
売却・譲渡は不可解約ではなく名義変更で次の所有者へ引き継ぐ
残り1か月以上1か月未満だと返戻金は0円
重複契約終期が早いほうを解約できる
引用元・参照元
一般社団法人 日本損害保険協会「損害保険Q&A くるまの保険 問4 自賠責保険の契約を解除(解約)する場合に、注意することはありますか」
東京海上日動火災保険株式会社「【自賠責保険】車を譲り受けた後、廃車にしました。保険の名義はまだ前の所有者ですが自分の名義で解約手続きはできますか?」(公式FAQ)

第3章 還付金(払い戻し)はいくら戻るのか:計算の考え方

返戻金がいくらになるかは、保険期間の残り月数で決まります。

残り月数は、次の引き算で求めます。

残り月数 = 保険の満了日 − 解約日

ここで注意したいのが、1か月未満は切り捨てになる点です。

たとえば残りが「10か月と10日」あっても、計算上は「10か月分」です。

10日分は返ってきません。

つぎに、金額の計算方法です。

ここが、多くのサイトで間違って説明されているところです。

返戻金は、払った保険料をそのまま月割りした金額ではありません

実際の計算では、まず保険料から経費が差し引かれます。

この経費は、契約の引受や代理店手数料などにかかった費用です。

差し引かれる経費は、おおよそ5,000円前後が目安です。

その経費を引いた残りを保険期間で割り、1か月あたりの返戻額を出します

そして、その額に残り月数を掛けます

このため、「保険料 ÷ 契約月数 × 残り月数」で計算した金額よりも、実際の返戻金は少なくなります。

返戻金の決まり方内容
基準解約日から満了日までの残り月数
端数1か月未満は切り捨て
計算保険料から経費を引いた額を月割り
単純月割りとの違い経費の分だけ少なくなる

この計算の基準は、全国どの保険会社でも共通です。

自賠責保険は法律で内容が決められた強制保険だからです。

そのため、どの会社で解約しても、同じ条件なら返戻金は同じ金額になります。

ここで、2026年に決まった大きな変更点に触れておきます。

2026年11月1日から、自賠責保険料が13年ぶりに値上げされます

返戻金は契約時に払った保険料をもとに計算されます。

そのため、いつ契約を開始したかによって、戻る金額が変わります。

2026年10月31日までに保険期間が始まった契約は、これまでの保険料が基準です。

2026年11月1日以降に始まった契約は、値上げ後の新しい保険料が基準になります。

自家用車(24か月・本土)現行2026年11月1日以降
普通車17,650円18,560円
軽自動車17,540円18,660円

値上げ後の契約は保険料が上がる分、返戻金も増える方向になります。

最後に、地域による違いです。

自賠責保険の保険料は、全国一律ではありません。

事故の発生状況などの地域差をもとに決められています。

沖縄県は保険料がもともと安いため、返戻金も少なくなります。

目安として、沖縄県の返戻金は本土の約55%前後です。

地域返戻金の水準
本土(沖縄・離島以外)基準どおり
沖縄県本土の約55%前後

考え方がわかったところで、次の第4章では、実際の金額を早見表で確認していきます。

この章のまとめ
残り月数で決まる満了日−解約日。1か月未満は切り捨て
単純月割りではない保険料から経費を引いた額を月割りする
全社共通どの保険会社でも同じ条件なら同額
2026年11月値上げ契約開始時期で基準の保険料が変わる
沖縄県は約55%保険料が安いため返戻金も少ない
引用元・参照元
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社「【自賠責】解約したら保険料は戻りますか?」(公式FAQ)
金融庁「自賠責保険基準料率改定の届出について」(第153回自動車損害賠償責任保険審議会、2026年4月30日了承/2026年11月1日適用)
損害保険料率算出機構「自動車損害賠償責任保険基準料率」(2023年1月18日届出)

第4章 還付金(払い戻し)の早見表【普通車・軽自動車】

ここでは、実際に戻る金額を早見表で確認します。

使い方はかんたんです。

まず、保険期間の残り月数を数えます。

残り月数は、次の引き算で求めます。

残り月数 = 自賠責保険の満了日 − 解約日

ここで気をつけたい点があります。

数えるのは、車検の満了日ではなく、自賠責保険の満了日です。

自賠責の満了日は、車検の満了日より1か月ほど長いことが多いからです。

2年車検の場合、自賠責の契約期間はふつう25か月です。

満了日は、お手元の自賠責保険証(証明書)で確認できます。

残り月数が出たら、下の表で金額を見つけます。

1か月未満の端数は切り捨てです。

たとえば、満了日が12月31日、解約日が6月15日なら、残りは6か月と16日です。

端数の16日は切り捨てられ、残り月数は6か月になります。

この場合、普通車なら3,080円が戻ります。

本土(沖縄・離島を除く)の早見表

次の表は、本土で2023年4月1日以降に契約した、自家用の普通車・軽自動車の返戻金です。

残り月数普通車軽自動車
24か月12,430円12,320円
23か月11,910円11,810円
22か月11,390円11,290円
21か月10,860円10,770円
20か月10,340円10,250円
19か月9,820円9,730円
18か月9,290円9,210円
17か月8,770円8,690円
16か月8,250円8,180円
15か月7,720円7,660円
14か月7,200円7,140円
13か月6,670円6,620円
12か月6,150円6,100円
11か月5,640円5,590円
10か月5,130円5,080円
9か月4,610円4,580円
8か月4,100円4,070円
7か月3,590円3,560円
6か月3,080円3,050円
5か月2,560円2,540円
4か月2,050円2,030円
3か月1,540円1,530円
2か月1,030円1,020円
1か月510円510円

残り月数が多いほど、戻る金額も多くなります。

逆に、解約が遅れて残り月数が減ると、その分だけ金額も減ります。

沖縄県の早見表

沖縄県は保険料がもともと安いため、返戻金も少なくなります。

なお、沖縄県では普通車と軽自動車の返戻金は同じ金額です。

残り月数普通車・軽自動車
24か月4,740円
23か月4,550円
22か月4,350円
21か月4,150円
20か月3,950円
19か月3,750円
18か月3,550円
17か月3,350円
16か月3,150円
15か月2,950円
14か月2,750円
13か月2,550円
12か月2,350円
11か月2,150円
10か月1,960円
9か月1,760円
8か月1,570円
7か月1,370円
6か月1,180円
5か月980円
4か月780円
3か月590円
2か月390円
1か月200円

この早見表が使える契約と、当てはまらない契約

この早見表は、2023年4月1日から2026年10月31日までに始まった契約に使えます。

それ以外の契約は、金額が変わるため注意してください。

契約の開始時期・種類早見表の扱い
2023年4月1日〜2026年10月31日に開始上の早見表が使える
2026年11月1日以降に開始値上げ後の新料率。別の早見表になる
自家用小型貨物・営業車など金額が異なる。保険会社に確認
離島金額が異なる。保険会社に確認

2026年11月1日からの値上げで、それ以降に始まる契約は保険料が上がります。

そのため、返戻金も上の表より少し高くなります。

11月1日以降に契約した車を解約する場合は、新しい早見表を保険会社で確認してください。

なお、正確な金額は契約内容によって変わります。

最終的な金額は、保険証(証明書)の番号を伝えれば、加入先の保険会社が教えてくれます

次の第5章では、実際の解約手続きの方法と必要書類を見ていきます。

この章のまとめ
残り月数の数え方自賠責の満了日−解約日。1か月未満は切り捨て
満了日は車検と別自賠責は車検より1か月長いことが多い
本土の返戻金普通車・軽とも残り1か月で510円、残りが多いほど増える
沖縄県普通車・軽は同額で、本土より少ない
2026年11月以降の契約値上げ後の新料率。別の早見表になる
引用元・参照元
損害保険料率算出機構「自動車損害賠償責任保険基準料率」(2023年1月18日届出・全社共通)
廃車買取りビッグエイト(株式会社大八商會)「自賠責保険の解約・還付手続で還付金(返戻金)が戻ってくる」本土・沖縄県 解約保険料早見表<令和5年4月1日以降>
損害保険ジャパン株式会社「自賠責保険 解約のお手続き」解約返戻金一覧表(保険始期2023年4月1日以降)

第5章 解約手続きの方法と必要書類

ここからは、実際の手続きを見ていきます。

まず大事な点があります。

解約の手続きは、加入している保険会社に対して行います。

車を買ったお店や、車検を頼んだ業者ではありません。

代理店やコンビニ、バイク店、ディーラーでは手続きできません。

どの保険会社に入っているかは、お手元の自賠責保険証(証明書)で確認できます。

解約の3つの方法

解約には、次の3つの方法があります。

方法特徴
One-JIBAI(オンライン)スマホ・パソコンで24時間申請できる
郵送書類を取り寄せて記入し、送り返す
窓口保険会社の営業店に出向く

2025年1月から、オンライン手続き「One-JIBAI(ワンジバイ)」が始まりました。

スマホやパソコンから、いつでも解約を申請できます

流れは、メールアドレスでアカウントを登録し、ログイン後に「廃車したため解約したい」を選びます。

そのうえで、必要書類をスマホで撮影してアップロードします。

このとき、解約日は書類をアップロードして申請した日になります。

急がない場合でも、書類がそろったら早めに申請するのがおすすめです。

郵送や窓口を選ぶこともできます。

郵送の場合は、保険会社から申請書類を取り寄せ、記入して送り返します。

窓口の場合は、必要書類を持って保険会社の営業店に出向きます。

解約に必要な書類

必要な書類は、次のとおりです。

必要書類内容・補足
廃車を証明する書類下記のいずれか1つ(※1)
自賠責保険証明書原本。オンラインは撮影画像
自動車損害賠償責任保険承認請求書全社共通の申請用紙
振込先口座契約者本人名義
本人確認書類本人名義の口座に振り込む場合は不要なことが多い
印鑑窓口の場合。認印で可

(※1)廃車を証明する書類は、いずれか1つで足ります。

普通車なら、「登録識別情報等通知書」または「登録事項等証明書」などです。

軽自動車なら、「自動車検査証返納証明書」または「検査記録事項等証明書」などです。

これらは、運輸支局や軽自動車検査協会で廃車(抹消)の手続きをすると交付されます。

申請用紙の「自動車損害賠償責任保険承認請求書」は、全社共通の用紙です。

個人の場合は、押印の代わりにフルネームの署名で手続きできる会社もあります。

自賠責保険証を紛失したとき

自賠責保険証は、原本が必要です。

もし紛失していても、手続きはできます。

申請書の備考欄にある「保険証明書の紛失(再交付)を届け出ます」にチェックを入れ、本人確認書類のコピーを添えます。

ただし、解約までにまだ車に乗る予定がある場合は注意してください。

自賠責保険証は、公道を走るときに携帯する義務があります

携帯していないと、30万円以下の罰金の対象になります。

解約までに運転するなら、先に再発行しておくと安心です。

主な保険会社の問い合わせ先

手続きで迷ったら、加入先のサポートデスクに確認するのが確実です。

下記は主な会社の連絡先です(2026年6月時点)。

保険会社自賠責の問い合わせ先
損害保険ジャパン0120-281-552
東京海上日動火災保険0120-530-580
三井住友海上火災保険0120-281-554
あいおいニッセイ同和損害保険0120-395-101

上記以外の会社は、自賠責保険証や各社のホームページで確認できます。

手続きが終われば、返戻金が指定した口座に振り込まれます。

振り込みまでの期間は会社によって幅があり、おおむね1〜3週間です。

書類に不備があると、さらに日数がかかります。

次の第6章では、損をしないための注意点と、ケース別の手続きを見ていきます。

この章のまとめ
手続き先加入している保険会社。代理店やお店では不可
3つの方法One-JIBAI(オンライン)・郵送・窓口
One-JIBAI2025年開始。スマホで24時間申請できる
必要書類廃車証明書類・自賠責証明書原本・承認請求書・振込口座など
証明書の紛失再発行するか、申請書に紛失と記入して手続き
引用元・参照元
損害保険ジャパン株式会社「自賠責保険 解約のお手続き」(公式・必要書類)
東京海上日動火災保険株式会社「廃車や重複契約で契約を解約したい」(公式・One-JIBAI手続き)
共栄火災海上保険株式会社「自賠責保険解約のお手続き」(自動車損害賠償責任保険承認請求書の説明)
株式会社旭商会「自賠責保険のオンライン解約が可能になりました」(One-JIBAI 2025年1月21日運用開始)

第6章 損をしないための注意点とケース別の手続き

最後に、返戻金で損をしないための注意点を見ていきます。

解約日は「廃車した日」ではない

ここが一番のポイントです。

返戻金の計算に使う解約日は、廃車した日ではありません。

保険会社が書類を受理し、申請を受け付けた日です。

クルマを解約すれば、その情報が陸運支局から保険会社に自動的に伝わる、こういうシステムにはなっていません

ですから、保険会社にはアナタが申請する必要があります

そして、残り月数は1か月未満が切り捨てになります。

そのため、手続きが1日遅れて月をまたぐと、1か月分まるごと減ることがあります。

廃車(抹消)が終わったら、できるだけ早く解約手続きをしてください。

解約日と返戻金内容
解約日の基準廃車日ではなく、書類が受理された日
端数1か月未満は切り捨て
遅れると月をまたぐと1か月分減ることがある

なお、廃車を業者に任せた場合は注意が必要です。

車を引き渡した日と、実際の解約日がずれることがあります。

解約日がいつになるかは、依頼した業者に確認しておくと安心です。

名義が違うとき・相続したとき

契約者の名義が、今の状況と合わないこともあります。

その場合は、追加の手続きや書類が必要になります。

ケース追加で必要になること
名義が前の所有者のまま名義変更(権利譲渡)と解約を同時に手続き
相続した車移転抹消登録で名義を相続人に変えてから解約
下取りで残りがわずか査定に反映されないなら自分で解約する

譲り受けた車を廃車にした場合、名義が前の所有者のままでも手続きできます。

名義変更(権利譲渡)と解約を、同時に申し込みます。

このとき、譲り受けたことを確認できる書類が追加で必要です。

相続した車の場合は、まず名義を相続人に変えます。

名義変更と抹消を同時に行う「移転抹消登録」をしてから、解約します

下取りや売却で、残り期間が3か月を切っているときも覚えておいてください。

残りが1〜2か月だと、査定額に反映されないことがよくあります。

その場合は、自分で解約手続きをすれば、1〜2か月分の返戻金を受け取れます。

廃車で戻るのは自賠責だけではない

車を廃車にすると、自賠責保険以外にも戻るお金があります。

代表的なのが、自動車税自動車重量税です。

戻る可能性があるお金普通車軽自動車
自動車税(種別割)抹消した翌月から3月分まで月割りで還付還付なし
自動車重量税永久抹消(解体)のときのみ還付永久抹消(解体)のときのみ還付

自動車税は、普通車を抹消登録すると還付されます。

一時抹消でも永久抹消でも対象になり、特別な手続きはいりません。

ただし、軽自動車税は還付されません

自動車重量税は、条件が厳しくなります。

車を解体して永久抹消登録し、同時に還付申請をした場合だけ戻ります。

一時抹消や輸出抹消では、重量税は還付されません。

車検の残りが1か月未満の場合も対象外です。

それぞれの金額や手続きは、別のページで詳しく解説しています。

自動車税の払い戻し(還付)の金額を算出:戻る時期は?

自動車重量税の還付手続き:払い戻した還付金はいつ戻る?

車の廃車に伴う還付金の手続きはいくつあっていつやるの?

廃車のときは、自賠責とあわせて、これらの還付も忘れずに手続きしてください。

この章のまとめ
解約日廃車日ではなく書類が受理された日。早めの手続きが得
1か月未満は切り捨て月をまたぐと1か月分減ることがある
名義違い・相続権利譲渡や移転抹消登録をしてから解約する
下取りで残りわずか査定に反映されないなら自分で解約する
他の還付普通車は自動車税も還付。重量税は永久抹消のときのみ
引用元・参照元
国税庁「使用済自動車に係る自動車重量税の廃車還付制度」(公的機関)
ソニー損害保険株式会社「自動車税の還付金とは?必要な手続きやもらえる条件を解説」
カーネクスト(株式会社ユニバース)「車を廃車にすると自賠責保険料が戻って来る?その手続きとは」(名義変更・相続のケース)

廃車手続きをすべてご自分でやるおつもりなら、下記のページを参考にしてください。

⇒⇒⇒[普通車]廃車手続きを自分でやる(永久抹消・一時抹消)

⇒⇒⇒[軽自動車]廃車手続きを自分でやる(永久抹消)

⇒⇒⇒[軽自動車]廃車手続きを自分でやる(一時抹消)


廃車関連の下記記事も参考になさってください。

ご覧いただきありがとうございました。