自動車保険:車を廃車した時の等級=無事故割引の扱い方は?

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このページのポイント
・車を廃車に出して解体処分する場合、その車に付けていた自動車保険(任意保険)が後に残ります。

・自動車保険もいっしょに解約することも出来ますが、そうするとその時点の等級(無事故割引)はどうなってしまうのでしょう?

<悪い等級の場合~6等級未満~>

・車を廃車した時点の等級が2等級とか3等級というように、新規加入の6等級より悪い等級の場合は、自動車保険も解約して問題ないです(もちろん当面車に乗らない場合ですが)。

・ただし2等級とか3等級の自動車保険を解約しても、そのデータ(「事故アリ2等級」あるいは「事故アリ3等級」)は保険会社共有のデータベースに13ヶ月間残されるので、解約から13ヶ月以内の新規契約は2等級か3等級でしかできません。

・13ヶ月経過すれば、新規6等級でスタートできます。

<いい等級の場合~7等級以上~>

・車を廃車した時点の等級が10等級とか15等級というように無事故割引が進んだいい等級の場合は、そのまま解約してしまってはもったいないです。

・7等級以上の「いい等級」のデータは、保険を解約してから7日間で消滅します。

・解約後7日以内であれば、元のいい等級で再契約できますが、7日を過ぎると、データが消滅するので、新規6等級からのスタートになります。

つまり自動車保険の等級=無事故割引のデータは、悪いデータの場合は13ヶ月間執念深く残しておき、いいデータは冷淡に7日でポイ捨てするのです。ひどい話だと思いますが、ただし、このひどいやり方を償う意味で、以下ご説明する制度を保険会社は用意しています。

・さて、7等級以上のいい等級の場合ですが、こういうケースでは、ただ単に自動車保険を解約するのではなくて、解約と同時に「中断証明書」を発行することができます。

中断証明書

中断証明書(会社により様式は異なる)

・「中断証明書」を発行しておけば、向こう10年間にわたって解約時点の等級(無事故割引)を冷凍保存しておけます。

・たとえば6年後にまた車に乗る際、この「中断証明書」を提出すれば、解約時点の等級からスタートできてお得です。

自動車保険:車を廃車した時の等級=無事故割引の扱い方は?

自動車保険(任意保険)の等級は1等級から20等級まであります。新規に加入する場合は原則6等級スタートです。1年間無事故であれば翌年は7等級、つぎは8等級・・・というように等級が上がっていき、反対に事故で保険を使うと3等級数字が戻ります。
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Mr.乱視
どうもどうも、みなさんこんにちは。Mr.乱視です。
question豚子
question豚子です。またお会いしましたね(初めて?)!
Mr.乱視
このページのテーマは、車を廃車する際の自動車保険の等級の扱い、についてです。ページの最後にもう一度全体の<まとめ>をしますので、リラックスしてお付き合いください。
question豚子
廃車の時点で何等級であるかによって、対応が変わりますよね。
Mr.乱視
確かにそうです。結論から言いますと、7等級以上ある場合は、そのまま自動車保険を解約してはもったいないです。

自動車保険は1等級から20等級まであります。

一部、20等級を超える等級を設定している会社もあるようですが、基本1~20です。

新規に契約する場合は6等級です。家族で2台目以降は7等級からスタートできる場合もありますが、6等級が基本です。

ですから廃車の時点で7等級以上あるなら、「中断証明書」を発行してもらう価値があるわけです。

というより、7等級以上であることが「中断証明書」発行の条件になっています。

question豚子
たとえば廃車の時点で12等級の場合、新規加入からそこまでたどり着くのに丸6年かかりますからね。
Mr.乱視
しかも無事故で保険を一度も使わなかった場合で、丸6年です。
question豚子
事故で保険を使えば3等級戻りますからね。

ということは、乱視さん。何度か事故を起こして等級が落ちて、廃車の時点で3等級の場合は、そもそも「中断証明書」は発行できないわけですけど、いったん自動車保険を解約してしまえば、次に車に乗るときは新規の6等級からスタートできるということですか?

Mr.乱視
自動車保険を解約してすぐ新規加入ということなら、不可能です。

できないんです。

それは保険を解約しても向こう13ヶ月間は「事故アリ3等級」という履歴がすべての保険会社共有のデータベースに残るからです。

question豚子
東京海上に入っていた人が解約から6ヵ月後にチューリッヒとかソニー損保に新規加入する場合、6等級はだめで、3等級でしか加入できないということですか?
Mr.乱視
そういうことです。農協さん(JA)もデータを共有しているから同じことです。

ごく一部、小規模な自動車共済ならデータを共有していないので新規で入れます。

ただし、そのかわりに、その共済で等級がすすんで20等級になっても、チューリッヒや東京海上にはその等級では移れず(データを共有していないので)、その共済から身動きが取れなくなりますけど。

question豚子
なら一般の損害保険会社に加入するには、解約から13ヶ月経過した後であれば、新規6等級で加入できるんですね。
Mr.乱視
はい。13ヶ月経過した後なら、悪いデータは消えるので、新規6等級でスタートです。
question豚子
ちょっと混乱してきたので、もう一度整理させてください。

車を廃車にすることになりました。

当面車には乗らない予定です。

自動車保険(任意保険)をどうすればいいか悩んでいます。

(ケース1)

6等級未満の悪い等級の場合、そのまま自動車保険を解約しても問題なし。

(ケース2)

7等級以上のいい等級の場合、自動車保険を解約し、解約と同時に「中断証明書」を発行してもらう。

どうでしょう、乱視さん。これでいいですか?

Mr.乱視
正解です。そもそも(ケース1)の悪い等級の場合は、解約しか選択肢はないです。「中断証明書」は発行できない等級ですから。
question豚子
では、これからの話は「中断証明書」に集中したいと思いますけど、これが必要な人って、またそのうちに車に乗る予定がある人に限られますよね?
Mr.乱視
そうでもないですよ。

たとえば、高齢で、免許証も返納して、もう人生2度と車に乗らないという方の場合でも、その方にご家族がいれば、そのご家族がそのうち車に乗ることになった際、「中断証明書」が使えるんです。

question豚子
本人じゃなくても使えるんですか?
Mr.乱視
使えるのは、本人と配偶者、本人の同居の親族または配偶者の同居の親族です。別居の親族は使えません。
question豚子
そういうことなら、これはもう、迷うことなく発行してもらったほうがいいですね。
Mr.乱視
無料ですからね。
question豚子
仮に「中断証明書」を発行してもらっておきながら、将来1度も使用しなかった場合、何か不都合はあるんですか?
Mr.乱視
ペナルティーは一切ないです
question豚子
一人暮らしで、今後自分の後には誰も車に乗る人はいないというケースを除いて、「中断証明書」は問答無用で発行すべし、これが結論ですね。
Mr.乱視
ちょっと強引な結論ですが、そういうことでいいのではないかと。
question豚子
そうだ、まだあったんだ。

わたしも多少お勉強しているんですけど、「中断証明書」の発行は、このページのテーマである車を手放す場合がほとんどだと思いますが、車を手放さなくても発行できるケースがありましたよね。

Mr.乱視
おっと、トン子ちゃん、情報を仕入れてきましたね。

そうなんです。

「中断証明書」を発行するには、基本的に車を手放していることが条件になります。

ただし、海外出張とか妊娠などで、車は家のガレージに保管してあるけれど、一定の期間が過ぎたらまた乗ることになる、というケースは、例外的に「中断証明書」の発行が認められています。

question豚子
やさしいんですね。

わたし、悪い等級データを13ヶ月も残しておくなんて、保険会社って意地の悪いところだなって思ったけれど、あんがい思いやりもあるんですね。

Mr.乱視
・・・まあ・・・そこは・・・なんて言いますか・・・いろいろですね。

やさしい顔もあれば鬼の顔もあるし、その時々いろんなケースがあるわけで、いずれにしてもトン子ちゃん。あまり気を緩めてはダメですよ。

自動車保険とは緊張感を持って付き合わないといけないんです。

だって、事故によっては保険会社は1億円とか2億円支払うこともあるんですから。

契約者にいつもやさしい顔をしていたら会社が持ちません。

question豚子
そう言われると、確かにそうですよね。気をつけないといけませんね。

このページのまとめ

<悪い等級の場合~6等級未満~>

・車を廃車した時点の等級が2等級とか3等級というように、新規加入の6等級より悪い等級の場合は、自動車保険も解約して問題ないです(もちろん当面車に乗らない場合ですが)。

・ただし2等級とか3等級の自動車保険を解約しても、そのデータ(「事故アリ2等級」あるいは「事故アリ3等級」)は保険会社共有のデータベースに13ヶ月間残されるので、解約から13ヶ月以内の新規契約は2等級か3等級でしかできません。

・13ヶ月経過すれば、新規6等級でスタートできます。

<いい等級の場合~7等級以上~>

・車を廃車した時点の等級が10等級とか15等級というように無事故割引が進んだいい等級の場合は、そのまま解約してしまってはもったいないです。

・7等級以上の「いい等級」のデータは、保険を解約してから7日間で消滅します。

・解約後7日以内であれば、元のいい等級で再契約できますが、7日を過ぎると、データが消滅するので、新規6等級からのスタートになります。

つまり自動車保険の等級=無事故割引のデータは、悪いデータの場合は13ヶ月間執念深く残しておき、いいデータは冷淡に7日でポイ捨てするのです。ひどい話だと思いますが、ただし、このひどいやり方を償う意味で、以下ご説明する制度を保険会社は用意しています。

・さて、7等級以上のいい等級の場合ですが、こういうケースでは、ただ単に自動車保険を解約するのではなくて、解約と同時に「中断証明書」を発行することができます。

任意保険の「解約」と「中断証明書」発行手続き

中断証明書

中断証明書(会社により異なります)

question豚子
手続きはどうするんですか?
Mr.乱視
代理店か保険会社に連絡してください。

今度車を廃車に出すんですけど、任意保険の中断証明書を発行してくれますか?

と依頼してください。

そうすれば、担当者があなたの事情を聞き取りしてから、あなたの場合に必要な書類をリストアップしてくれます。

question豚子
具体的に、どんな書類ですか?
Mr.乱視
契約者の側は「任意保険の証券」と「廃車・譲渡をしたことを証明する書類」を用意します。

代理店・保険会社から「中断証明書発行依頼書」というのが送られてきますから、これに必要事項を記入し(エンピツで書き込む箇所を丸してくれるはず)、上の2つの書類と一緒に返送します。

自動車保険証券

自動車保険証券(会社により違います)

登録事項等証明書

登録事項等証明書(廃車の証明書)<※>こういう書類がなくても車を売却した会社名・住所などを記入するだけでOKの場合もあります。

中断証明書発行依頼書

中断証明書発行依頼書(会社により違います)<※>必要な記入箇所を付箋かエンピツなどで案内してくれるので安心です。

question豚子
代理店の人が直接来てくれればいいんですけどね。
Mr.乱視
来てくれると思いますよ。

代理店さんに直に教えてもらうのが一番心強いかもしれませんね。

ただ通販型保険のオペレーターはどの保険会社の人もとても親切で、やさしく丁寧に教えてくれますよ。

困ることはまずないはずです。

保険会社に必要書類を送れば、そこから2,3週間で「中断証明書」が郵送で送られてきます。

大切に保管しておいてください。

question豚子
たとえば、その後5年くらいしたところで、また車に乗りたいときには、どんな手続きが必要ですか?
Mr.乱視
中断証明書」と新たに乗る車の「車検証」と「認印」があれば契約できます。

加入する保険会社は必ずしも中断前の会社でなくてもOKです。

当然、15等級で冷凍保存していた場合は15等級からスタートです。

ただし、最近の自動車保険はちょっと複雑になっていて、中断前の契約の保険始期日とか事故で保険を使っていた場合とかで若干等級が前後するケースもあります。

ですが15等級だったものは15等級からスタートするのが原則です。

・「中断証明書」の発行条件は<7等級以上であること>と<車を手放していること>の2つ

(※)家のガレージで保管している場合は「中断証明書」は発行できません。業者に売却したり友人に譲渡していないと対象外になります。

10年間任意保険を「冷凍保存」できる

無料で発行できる

・中断後に保険を再開するときは別の保険会社でもOK

・車を手放すケースでは、迷いなく発行を依頼すべき

(※)発行した「中断証明書」を結局使わなかったとしてもペナルティー等はない

・できるだけ車を手放す前に代理店・保険会社に連絡し、手順や必要書類などを確認しておく

・必要になる書類は原則3点で、「任意保険の証券」と「廃車・譲渡をしたことを証明する書類」と「中断証明書発行依頼書

(※)「廃車・譲渡をしたことを証明する書類」ですが、実務の世界では正式な書類がなくても車を引き取ってもらった会社名と住所でOKな場合が多いです。

(※)「中断証明書発行依頼書」は書き込むところが多いように見えるけれど、代理店・保険会社がわかりやすく教えてくれるので心配無用です。

(※)よく動いてくれる代理店さんなら直接自宅や職場に来て手続きしてくれるでしょう。通販型自動車保険だと電話での対応になりますが、しかしどの会社のオペレーターもとても親切で丁寧に教えてくれるので困ることはないです。

・繰り返しになりますが、「中断証明書」を発行してもらうには、先に廃車あるいは譲渡して車を手放しておかなければなりません。

・たとえば、思い入れのある車だからと自宅のガレージに保管しておき、自分の頭の中では「廃車」という認識でいても、これでは「中断証明書」は発行できません。(※)ただし、海外出張とか妊娠などで、車は家のガレージに保管してあるけれど、一定の期間が過ぎたらまた乗ることになる、というケースは、例外的に「中断証明書」の発行が認められています。

・それから、家族の車を売却してその車に付けていた任意保険が空いたからその保険に加入した、というのであれば、残った任意保険に対して「中断証明書」を問題なく発行できます。

・また次のようなケースでも「中断証明書」は発行できます。

・もう車に乗らなくなったから任意保険を解約した。しかし車は手放すのが惜しくて家のガレージにある。その後8ヶ月ほどしてから観念して車を廃車に出した。そこで保険会社に連絡して「中断証明書」の発行を依頼した。

・これはOKなんです。

・なぜなら、「中断証明書」は、任意保険の「解約日」あるいは「満期日」から13ヶ月以内なら発行可能だからです。(※)保険会社によって期間が異なる場合があります。

・とはいえ、どうせなら、車を廃車に出す⇒任意保険を解約し同時に「中断証明書」の発行を依頼する、この流れがベストだと思います。

・いずれにしても、こうした手続きの詳細に関しては、代理店や保険会社の人が親切に教えてくれますから何の心配も要りません。

・実際のところ、実務の現場では、「任意保険を解約したいんですけど」と連絡すれば、必ず、「中断証明書というものを発行できますが、どうしますか?」と訊いてきます。こういう対応が顧客対応マニュアルに組み込まれているんです。

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ご覧いただきありがとうございました。